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ドアを開くと、荒れた部屋と、下着姿の彼女が目に入った。
うわこれはやばいな。
まずは、彼女に何か着せないと。
……目のやり場に困る。
んで、何があったかはまた後で聞くとして。
まー、なんとなく予想はついてるけど、今は聞かないでおこう。
しばらくして落ち着いたら、放心状態だった彼女が、今度は突然めっちゃ焦りだした。
俺がジャケットをやった理由が分かったんだろう。
そしてそのまま、申し訳ないと謝ってきた。
………別にいいのに。
ってかむしろ、ありのままのこいつの方がより楽だ。
何も隠さず、あの時みたいに俺に委ねて自然体でいてくれてること、それが嬉しい。
急に抱きつかれたのは驚いたけど、嫌じゃなかった。
…色々焦ったけど。
そしたら彼女が、今まで誰にも言ってこなかっただろう、心の内を話してくれて。
俺は自分に正直な人間が好きだ。
いつも親の機嫌伺ってずっと自分を隠してきたんだよな。
もっと自由になりたくてバイト頑張ってたんだよな。
俺は全部知ってるよ。
お前の化粧っけない顔もいいし、派手なメイクも似合ってる。
服もそうだ。
お前は何にも間違ってないよ。
だから、こいつをどうにかしてやりたいって思った。
助けてやりたいって。
なのに、
「全然分かんないです」って。
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Muu(プロフ) - 秋良さん» とても励みになります。ありがとうございます!鼻血出せるように頑張ります笑。 (2021年6月17日 0時) (レス) id: 350ffc1ce7 (このIDを非表示/違反報告)
秋良(プロフ) - こんばんは。初めまして。もの凄く幸せな気持ちになりました。鼻血でそうです。次回も楽しみにしてます。 (2021年6月16日 18時) (レス) id: 182bc41aa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Muu | 作成日時:2021年6月4日 15時