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その日の帰り、夜10時頃だろうか。

ライターが切れたことに気づいて、俺はまた例のコンビニに寄った。



この時間帯にまさか彼女にいるなんて思わなかったから、めっちゃ気まずい。



せめてもの抵抗で顔を下に伏せて店に入った俺は、そのまま雑誌のところをフラフラと歩いた。



ちらっとレジに目をやると、彼女がタバコの整理をしているのが目についた。







「6ミリがこっち、ボックスが…ここはこれで…」







そんなことを呟きながら作業する彼女の手つきはとても慣れていて。


まだ高校生?大学生?どちらかはわからないけど、だいぶ若いし、タバコのことなんて知らないだろうに、全部の種類を知っているかのように手を動かしている。




俺はそのギャップがおもしろくてその姿をしばらく見ていた。








…勉強熱心、仕事熱心なんだろうな。



ご苦労なこった。







「さぁ、そろそろ買うか。」







このままぶらぶらするわけにもいかないし、もう並ぼう。





俺はライターをもって、彼女のレジに並んだ。


なにしろそこしか開いてないからいくしかない。







「…あ、いらっしゃいませ……」






本日2回も俺をみて少し戸惑ったような彼女の顔に、どうも。と言う。





「…今日ロングなんです。」

「あ、そうなんですね」








なるほど、だからこの時間までいたんだ。






「…あと、ホットコーヒーも。」

「…はい、サイズは?」

「Mで。」

「はい。」









淡々と仕事をこなす彼女を俺は、気持ち悪くない程度に見つめた。

 

控えめでほぼすっぴんに近いメイク、だけど長めのまつ毛、小さい顔。





童顔…なのかな




でも整ってんだな、この人。



そのまま名札に目が行く。



初めて見たけど名前、ユ・Aっていうんだな。









「こちら、ホットコーヒーMです」

「あぁ、ありがとうございます」









お会計を済まして、礼をすると、真っ直ぐ家に帰る。







高い月給のおかげでいいマンションに住めている俺は、


13階、とボタンを押してエレベーターに乗り込んだ。

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Muu(プロフ) - 秋良さん» とても励みになります。ありがとうございます!鼻血出せるように頑張ります笑。 (2021年6月17日 0時) (レス) id: 350ffc1ce7 (このIDを非表示/違反報告)
秋良(プロフ) - こんばんは。初めまして。もの凄く幸せな気持ちになりました。鼻血でそうです。次回も楽しみにしてます。 (2021年6月16日 18時) (レス) id: 182bc41aa4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Muu | 作成日時:2021年6月4日 15時

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