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4.再会の証明 ページ4

「Aちゃぁん、今日も不細工だねぇ」


毎日のように黒板消しに付着していた粉を身体中つけられる。
ゴホゴホと咳き込んでも、誰も助けてくれない。


「あははっ!良い気味!」

「中川さんにはそれがお似合い!」


辛い。
辛い。
辛い。

どうしてこんなことが平気でできるの?


『や、やっ……』




「はぁっ!?何抵抗してんの?」

「聞き分けのない悪い子ちゃんだねぇ」

「あんたの机ごと壊してあげてもよかったんだよ??」



どうして。
どうして私だけ。

こんな、こんな……。






「おまえら、席につけー」


「うわっ、きやがった」


ガラリと音がして、いじめっ子たちはすぐに席につき始める。
私は急いで出来るだけ不自然じゃないようついた粉を落として、席に座った。
 



「今日は、急だが転校生を紹介する」


………………え?
転校生?

先程まで俯いていた顔をあげて、先生の顔を見る。
皆は嬉しそうな顔をしてざわめきが増えた。

高校で転校生とか、珍しい……。
どうして今の時期なんだろうか。

ぼやっ、とそんなことを考えていたら、また教室の扉が開いた。








「初めまして、相川真冬です」




____________えっ!?

え!?え!?

女子の歓声が響く中、私は目を見開く。

だって、だってこの人、今朝の……。
まさか、転校生だったから職員室がわからなかったの?


また会える?ってきかれたとき、
わかりませんっ、て答えちゃったんだけど!?

いやわかりませんだから会えても問題ないか?
それでもめちゃめちゃ恥ずかしい!!





_______あ。まって?
このクラスに入ったってことは、



いじめの風景が見られてしまう?
あの私の無様な姿が?
それは、それだけは嫌だ……。

折角、優しい人と話せたのに。





「ふふ、また会ったね」



いつの間にか彼は、後ろの席にいた。
どうやら後ろ…………って、後ろ!?

にこにこと笑って耳打ちしてくる様は、きっといじめっ子にも皆にも見えているのかもしれない。

余計なことをいってしまって仕返しが怖いから、



『あ、ははは……』




なんて、また躊躇いを混じりて笑った。

5.憂鬱な休み時間→←3.再会の確認



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設定タグ:歌い手 , まふまふ , ヤンデレ   
作品ジャンル:ラブコメ
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いるよ - あああああああああああ!!!最高です!!なんか最後のところ泣いちゃいましたwヤンデレにハマってしまった…素敵な作品ありがとうございました! (2022年12月7日 0時) (レス) @page45 id: 7464634473 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とてもよかったです!その後話がもっと欲しい! (2022年3月9日 1時) (レス) @page45 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
月次 - 僕の好みどストライクのヤンデレです!とっても面白かったです。これでもっと想像の幅が広がる…!ありがとうございました! (2021年3月28日 9時) (レス) id: 34cc41e784 (このIDを非表示/違反報告)
一ノ瀬かるら(プロフ) - 心臓が泣き叫んでおります大歓喜 (2020年8月23日 0時) (レス) id: 018ad8bd5d (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - 雨月冷さん» 本当にいつもありがとうございます……!!マーライオンwwwそのくらい泣いてくれたんですね!嬉しいです!私も目からマーライオンです!はい!楽しみに待っていってください! (2020年2月25日 7時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鶯餡 | 作成日時:2020年1月6日 22時

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