27.僕の隣だ。 ページ27
ーーーー「まふゆが、わたしの______！」
ーーーー「_____は、わたしをたすけなきゃいけないの！」
ーーーー「わたしは、______！_____と_____は、いつかむすばれるのよ！」
小さくて、可愛らしい子供の声が聞こえる。
それはもう、春のように暖かい夢だった。
女の子と、一緒に笑い合う。
悲しさも苦しみも痛みも分け合ってずっと隣に。
そんなことが出来なくなったのは、いつからだっけ。
ーーーー「_____！______！！…………てぇっ！_____っっ！」
必死に目の前の女の子に縋って、慟哭する自分がいた。
それは惨めで、悲惨で、それはそれは惨いものだった。
その日から、
自分は変わってしまった。
いつもは笑えた顔が、今日は笑えない。
いつもは泣けた顔が、今日は泣けない。
いつもは怒れた顔が、今日は怒れない。
ただ、心のど真ん中の穴にたいする虚無感だけ。
虚しい。虚しい。そういうことしかおもえなくなってしまった。
あの子がいない。
あの子がいないのだ。
笑ってくれるあの子も。
泣いてくれるあの子も。
怒ってくれるあの子も。
もう一度、僕の名前を呼んで、笑ってほしい。
もう一度、僕の過去を聞いて、泣いてほしい。
もう一度、僕の無力を知って、怒ってほしい。
いやだ。
いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ。
ーーーー「Aがいないのは、いやだっ……！！」
「_____っ！？」
突然、引っ張られるように意識は目覚めた。
眠たくなくなってしまった瞼と、ゆっくり動く上半身。
自分が汗をかいて、泣いていることを知ったのに時間はかからなかった。
手のひらで何もかもぬぐって、知らないふりをする。
「大丈夫……、Aは、僕のお姫様。僕だけの、お姫様」
これまでも、
これからも。
「大丈夫。誰かになんて取らせやしない。彼女の居場所は、ずっと、ずっと……」
僕の隣だ。
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いるよ - あああああああああああ！！！最高です！！なんか最後のところ泣いちゃいましたｗヤンデレにハマってしまった…素敵な作品ありがとうございました！ (2022年12月7日 0時) (
レス) @page45 id: 7464634473 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とてもよかったです！その後話がもっと欲しい！ (2022年3月9日 1時) (レス) @page45 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
月次 - 僕の好みどストライクのヤンデレです！とっても面白かったです。これでもっと想像の幅が広がる…！ありがとうございました！ (2021年3月28日 9時) (レス) id: 34cc41e784 (このIDを非表示/違反報告)
一ノ瀬かるら(プロフ) - 心臓が泣き叫んでおります大歓喜 (2020年8月23日 0時) (レス) id: 018ad8bd5d (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - 雨月冷さん» 本当にいつもありがとうございます……！！マーライオンwwwそのくらい泣いてくれたんですね！嬉しいです！私も目からマーライオンです！はい！楽しみに待っていってください！ (2020年2月25日 7時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶯餡 | 作成日時：2020年1月6日 22時
