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「…………はあ、」

『…………あれ、天使はお風呂に入らないの?』



神が神のくせにお風呂に入っているとき、天使である真冬さんは縁側に座り、夕焼けの空を眺めていた。
その手には、やっぱりお茶が添えられている。

よいしょと彼の隣に座り、彼がみている景色を体感する。
うん、夕焼け空はきれいだ。




「………まあ、天使は浄化魔法でもなんでもかけときゃ清潔にはなれるんですよ」

『ふぅーん』


彼はまたずずず、とお茶を飲む。
どうやらもうなくなったらしい。
膝元に下げ、顔をあげる。




「あの、Aさん」

『ん?』

「……その、そ……らの、神様のこと、どう思いますか?」

『は?』



急にどうしたと言わんばかりに彼の方をみていると、その顔はどこか憂い気だったのが否めない。

どうやら真面目な話だったそうだ。



「僕、最高神に仕えていながらも、1番好きなのは空の神様の方なんです」

『え、なんで?』



最高神の方が位は高いはずじゃ……。

そう問いかけると、彼はこちらをみやる。
そして、にっこりと笑った。



「いずれわかる日が来ますよ」

『な、なにそれ……』

「……で!どう思ってますか!!空の神様のこと!!」

『は!?どう思っててもあんたにいう義理なくね!?』


何様だよこいつ!!



「恋してますか!?恋してますね!?うううぅーん!!天使の本能がうずく!!応援したくなります!!」

『恋してるだなんて一言もいってねぇよ!!このバカ!!!』

「あぁぁ!!天使にばかっていった!!いつか絶対バチが当たりますからね!!」

『はぁぁぁぁ???バチが当たるのはどっちだよ!!』

「そっち!!」

『ちゃうわ!!』



なんなんだこの天使。
天使なのか本当に!!


はぁ、はぁ、と息を切らして見合う。
……天使の息が切れた表情が何故だか私にとってはグッと来て、




「『ふっ!』」



「あははははははっ!……やばっ!……いひぃっ!……ひっ……あひゃっ!……」

『む、むりっ!……お腹いたい……ひぃっ!…あははははっ!!…』




笑いがおさまらないこの空気。



後でやって来たそらるにめちゃめちゃ心配された。

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設定タグ:そらる , 歌い手   
作品ジャンル:ラブコメ
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ちょこ - とてもよかったです!その後話がもっと欲しい! (2021年9月26日 13時) (レス) @page42 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
しろむ(プロフ) - 2ヶ月ほど占ツクを離れていたら、完結していてビックリです!うぐいすあんさんの作品大好きです。今回も素晴らしい小説ありがとうございます (2020年1月31日 21時) (レス) id: 3eaa2e0c73 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - すばるさん» 私もすばるさん好きです〜!そらるさんの可愛さを最大限引き出せましたかね!?こちらこそ読んでいただきありがとうございました! (2019年12月19日 13時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - 雨月冷さん» いつもありがとうございます!優勝できましたイエーイ()今回はほんわか系を書いていたのでどうしても過去編がシリアスになってしまいました……。はい!楽しみにしていてくださいね!ご満足できるような作品を作れるよう頑張ります! (2019年12月19日 13時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - らfkー(らふきー)さん» ありがとうございまrrrrrrrrrrrrrrrrrrす!過去編はかなぁり凝っているので、泣いていただくほどのお話ができてとても光栄です! (2019年12月19日 13時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鶯餡 | 作成日時:2019年11月10日 22時

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