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「あんたみたいに、俺は救われてねぇんだよ！」
__口調が荒くなる。彼の声が苦しいような響きに変わる。彼の顔が少し歪んだ。
ナイフの刃物に、彼の突然変異に、私は驚く。
「__ずっとずっと、ムカついてたんだよ。
いいよなぁ、そらるさんは。そらるさんに救われたやつは。
そらるさんは優しくて、かっこよくて、強くて……」
___何をいってる？
彼の声が、切なく感じる。
彼のナイフを掴む力が、強くなっていく。
どうして彼方の話になる？
どうして彼方に救われた人の話になる？
「____はぁ、変なこといっちゃった。ごめんねぇ？
あと、俺、ロープ忘れちゃったんだ。だからね、あいつがくるまでずぅっとこのまま。もし抵抗しようとしたら……わかるよね？」
にやり、と彼の口角が狐を描く。
あいつ？恩人なのか？
頭がクリアになりながら、黙って物事を考える。
ごくり、と息をのみながら、考える。
「___くふっ、その顔、いいねぇ。本当は襲いたいけど、あいつに止められてるし……」
だんだんと、翔太くんの整った顔が近づいてくる。
怖さで心臓がドキドキと鳴って、「ひっ」と息が詰まる。
「___ねぇ、死にたくなったことはない？」
『_____へ？ある、けど……』
ふとした突然の質問に、私は情けない声を発する。
死にたくなったこと……。確かに、私は今まで死にたいなんて星の数ほど考えてきた。
それが溜まりにたまって、首を吊ろうとしたんだっけ。
だけど、偶然で、私の命は助かった。
____それは、偶然じゃないのかもしれない。
神様が私のためにしてくれた慈悲なのかもしれない。
もしかしたら、神様さえも予想しなかった奇跡かもしれない。
数少ない可能性の中、彼は私の部屋にやってきた。間違いだったと告げているけど、もし、間違いではなかったら？これがきっと、彼が仕組んだものだったら？
彼はたまに間抜けだから、きっとそんなことはないと思う。だけど、それほどわたしは彼に救われた。
死にたいなんて、彼とすごしていくうちに薄れ消えていった。彼と共に過ごす日々が、太陽のように眩しかったから。
「___へぇ、じゃあ、今抵抗して死んだら？」
その声に、私の考えはピクリと止まる。
それは私に死ねといっていること。
それは、私に抵抗してほしいといえこと。
彼の考えはよくわからない。
けど、彼はナイフを床からゆっくりと離していく。そして、私の目の前に突き刺した。
「__俺が、殺してあげるけど？」
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ちょこ - とてもよかったです！その後話がもっと欲しい！ (2020年1月7日 18時) (
レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
優華 - めちゃくちゃ面白いです！ (2019年10月23日 17時) (レス) id: ee8e84d10b (このIDを非表示/違反報告)
Rmd(プロフ) - あああああ飛んできたらこっちも尊かったです。目から涙出てきました…(;_;)とても面白かったです！！また他の作品も読ませていただきます！ (2019年8月26日 17時) (レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - って一人で混乱してたわw過去最高(多分)の長文コメでごめんね！無理だけはしないでね！遅れたけど、本当にお疲れ様。頑張ったね！ (2019年8月24日 13時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - つつ、小説を読み続けると夢主が大好きって言ってないって言ったときにそらるさんが起きてくれていい意味で胸がギュッとなってめっちゃめっちゃ良かった(o^^o)番外編も嫉妬してると思うと可愛くて、久々にニヤニヤした気がするw嫉妬�△蓮△笋个�w二人ともいるんじゃ？ (2019年8月24日 13時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
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