18話 ページ18
「わ、すげ」
「小学生の頃からお母さんの料理手伝ってますから。これぐらいなら作れるよ」
キヨ兄ちゃんは買い出しに出かけた車の中でも、やっぱり食べに行かないかとか。
私が野菜を吟味してる時も、私が包丁を握った瞬間も心配そうに影から見ていたが、今は信じられないと言いたげにできた料理を唖然とみている。
「いい嫁さんになれるな」
と、キヨ兄ちゃんは頭をポンポンと撫でてくれた。キヨ兄ちゃんのお嫁さんになりたいんだけどなぁ。
「うまそう。冷めないうちに食うべ!」
と急かしてくるキヨ兄ちゃんにはーい!と返事をして、2人でいただきます!と挨拶する。
キヨ兄ちゃんにご飯をよそい、渡すと嬉しそうに「さんきゅ」と、言ってくれた。
私もう死んでもいいかもしれない…キヨ兄ちゃんが可愛いすぎ…。
何とかニヤけないように耐えていると、キヨ兄ちゃんは嬉しそうに料理を食べている。
子供みたいな顔で食べている様子は母性本能がくすぐられる。
私も料理を口に運び、キヨ兄ちゃんを盗み見しながらも食べ始めた。
「食った食った…ごちそうさまでした」
と、私に向かって合掌してきたキヨ兄ちゃん。
いや…それよりも。
私結構な量の料理を作ったんだけど、キヨ兄ちゃん…全部完食したの!?
お皿にはなんにも残っておらず、ほとんどキヨ兄ちゃんが食べたみたい。
「大丈夫?料理足りた?」
と、心配そうに聞くとキヨ兄ちゃんは吹き出した。
そのまま頭撫でて「全部食うぐらい美味かった」と言ってくれた。
もう何この人すき。
私は笑顔でよかったと笑うとキヨ兄ちゃんも笑顔で返してくれた。
「あ、A。皿俺が洗うから風呂入ってこいよ」
「っへ!?」
私が片付け始めたお皿をキヨ兄ちゃんが奪うと、さらっとこの発言。
お、お風呂。
い、一緒に入りませんか…って誘ってみる…?
ドキドキとうるさくなってきた心臓に急かされ、口を開く。
「あ、あの…一緒…一緒に…」
「うん?」
キヨ兄ちゃんはお皿を洗いながら私の話を聞いている。
キヨ兄ちゃんは袖口を肘までまくっており、その腕は男性のもので急に意識してしまった。
「後で一緒にアイス買いにいかない!?」
「お、おう…いいけど」
ああああ一緒にお風呂はだめだ恥ずかしい…!!!!
私はぎこちなく笑うと、お風呂へと急いだ。
もちろんお風呂では自分をバカバカと責めておいた。
でも、作戦はまだある…!
お風呂から上がった後が勝負だ!!
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*:まりな:*(プロフ) - 夢吏ちゃんさん» レスありがとうございます!通知溜まりすぎで…完結した時すぐに見れなくてごめんなさい!お気に入り作者にも登録しました!…結構前だけど…。これからも頑張ってください!1ファンとして応援してます! (2020年5月26日 16時) (レス) id: ce0c123210 (このIDを非表示/違反報告)
夢吏ちゃん(プロフ) - *:まりな:*さん» ありがとうございます…!!えへへそんなに褒めて貰えて嬉しいです!ありがとうございます!次作でもお会いできたら嬉しいです! (2020年5月25日 17時) (レス) id: 83cad32c9a (このIDを非表示/違反報告)
*:まりな:*(プロフ) - わああああ!完結おめでとうございます!はぁもう…泣きました。(これほんと)タメ口やばいと思いましたか?私は思いました。知らねぇよ。いやー、なんかもう…満足です!作者さん!愛してる!ぶちゅ (2020年5月21日 23時) (レス) id: ce0c123210 (このIDを非表示/違反報告)
夢吏ちゃん(プロフ) - 甘党。さん» 初めましてコメントありがとうございます!ずっと見て頂いてたんですね…!甘党。様が見て下さっていた1hitが凄く励まされました…!次の小説も近々公開しますので…!自作でも応援のほどよろしくお願い致します! (2020年1月12日 4時) (レス) id: 83cad32c9a (このIDを非表示/違反報告)
甘党。(プロフ) - 完結おめでとうございます…!今までコメントはしなかったんですけどずっと見てました!次の小説も全裸待機させていただきますね^ ^ (2020年1月5日 10時) (レス) id: 93d0b6d41e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢吏ちゃん | 作成日時:2019年5月6日 10時