1話 ページ1
「A、お兄ちゃん大好き」
「ばーか。クソガキに好かれても嬉しくねぇよ」
私はクソガキと言う言葉に反応し、むっと頬を膨らませる。
「Aだって大きくなったら結婚できるもん!お兄ちゃんと結婚する!」
「そうだな。じゃあ大きくなるにはAが嫌いなきのこも食えるようにならなきゃな」
私はうっと顔を歪ませると、お兄ちゃんは私の顔をみて吹き出した。
「大きくなったら嫁に貰いに来てやるよ」
お兄ちゃんはそういうと、私の頬を撫でた。
お兄ちゃんの手は私よりも大きくて暖かくて、私はそれが大好きだった。
すると急にぼやける視界。
キヨ兄ちゃんと一言呼ぶと、お兄ちゃんはニッと笑った。
「ちょっとA!もう起きないと遅刻よ!今日始業式じゃないの!!」
「…はっ?!やば!!」
慌ててベッドから飛び起き、お母さんにありがとうと言うと洗面台に走っていく。
くそうううさっきのは夢か…我ながら随分懐かしい夢見たなぁ。
歯磨き粉を歯ブラシに付け、口の中に突っ込む。
後ろではお母さんが私のために忙しなく動いている…ごめんお母さん…。
「今日始業式だからお弁当入れてないからね!どっかで食べてきてもいいし、家に作り置きのご飯置いておくから!」
行ってきます!と、お母さんはお仕事に行ってしまった。
私も急がなきゃ。
歯磨きを終え、急いで制服に着替える。
リビングからはお天気お姉さんの元気な挨拶が聞こえている。
もうメイクも適当でいいや。
と、手だけ早く動かし作業を進める。
全く女子力がない発言をしたが、なんでこういう時に限ってメイクって上手くいくかなぁ。
いつも念入りにしてる時もこのぐらい上手く出来て欲しい。
「お父さんおはよ!私も行ってくるね!」
「あ、A。今占いやってるから聞いてけよ」
お父さんはそういうと、お天気お姉さんを指さした。
お父さんは何故か最近テレビの占いを毎日見ている。
お天気お姉さんが可愛いから見てるな?
帰ったらお母さんに言いつけよ。
「ほら、Aは最後だぞ」
【になりそう…気をつけて!最後はおめでとう!こちらの星座の貴方です!
今日は懐かしい人に再会するかも!?もし出会ったらその人に甘えてみて!きっと助けてくれるはず!ラッキーアイテムは綾鷹!ラッキーカラーは赤!それではいってらっしゃい!】
懐かしい人に再会…?
と、先程まで見ていた夢を思い出す。
私の初恋の人、そして今日の占い…まさか…
「ってあああ時間ヤバい行ってきます」
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*:まりな:*(プロフ) - 夢吏ちゃんさん» レスありがとうございます!通知溜まりすぎで…完結した時すぐに見れなくてごめんなさい!お気に入り作者にも登録しました!…結構前だけど…。これからも頑張ってください!1ファンとして応援してます! (2020年5月26日 16時) (レス) id: ce0c123210 (このIDを非表示/違反報告)
夢吏ちゃん(プロフ) - *:まりな:*さん» ありがとうございます…!!えへへそんなに褒めて貰えて嬉しいです!ありがとうございます!次作でもお会いできたら嬉しいです! (2020年5月25日 17時) (レス) id: 83cad32c9a (このIDを非表示/違反報告)
*:まりな:*(プロフ) - わああああ!完結おめでとうございます!はぁもう…泣きました。(これほんと)タメ口やばいと思いましたか?私は思いました。知らねぇよ。いやー、なんかもう…満足です!作者さん!愛してる!ぶちゅ (2020年5月21日 23時) (レス) id: ce0c123210 (このIDを非表示/違反報告)
夢吏ちゃん(プロフ) - 甘党。さん» 初めましてコメントありがとうございます!ずっと見て頂いてたんですね…!甘党。様が見て下さっていた1hitが凄く励まされました…!次の小説も近々公開しますので…!自作でも応援のほどよろしくお願い致します! (2020年1月12日 4時) (レス) id: 83cad32c9a (このIDを非表示/違反報告)
甘党。(プロフ) - 完結おめでとうございます…!今までコメントはしなかったんですけどずっと見てました!次の小説も全裸待機させていただきますね^ ^ (2020年1月5日 10時) (レス) id: 93d0b6d41e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢吏ちゃん | 作成日時:2019年5月6日 10時