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第32人目 突然のサプライズだけど ページ36

日本は統率なんてとれてなかった。
焦って焦って走る心がチームの空中分解を助長していた。
「今度は正面からだ!
レクイエムダストォォオオオオ!!!」
「王家の盾__ッガァ!!!」
あーあ、日本二失点。
容易く破られるゴール。チームとしての体裁をなさないプレー陣形。
ズシャッ!
発射タイミングの合わないスライディングは足元を切った。
焦りが見え見えな金山のプレー。
確信した。



日本は負ける。

……お前らはもう終わりなんだよ。
豪炎寺もいない、鬼道もいない、円堂も!!
柱を3本も無くしたお前らは瓦解したんだよ!
「おおーっと!? 金山スライディングだ!
勝利の女神とも呼ばれる所以(ゆえん)はまさにこの喰らい付く精神でしょう!!」
今まともに動けているのはこいつだけ。
……反撃の起点になるかもしれない。
だがウズベキスタンは一瞬で金山が保持したボールを奪い返した。
しかしその瞬間
「……うっ!」
金山の右手はすね(・・)を抑えた。
__足にガタが来た!
ナイスタイミング。
ホント、運の尽きだな。
そしてホイッスルはけたたましく鳴った。



「Aさん、足」
心配してるフリだけどな。
「Aさんもうやめてください! これ以上無理をしたら、辛そうな顔、見たくないです!」
1ミリも思ってないよ?
お前らは抗ってもムダなんだよ。
「……ここで私が諦めたら、今まで積み重ねたものが__っっ!!」
足に手を伸ばした瞬間金山は倒れこむ。
「……何も、無くなっちゃうんじゃん」
ああ、目ざわりだ。
だからもう無理だって言ってんだろ。
「これ以上無理をしないでください!」
いい加減諦めろ!
ぱしっ、
肩に伸ばした俺の手は金山に跳ね除けられた。

「ちょっと黙ってくれない?」

……!
彼女の金と銀の眼は__確かに、殺意に震えていた。
「……すみません」
「……ごめん。でも私は諦めたりなんて絶対にしない。だから。」
汚い真似やめてくれる?



しかし本人の足は使い物にはならない状態だった。
この女はまあダメだろうな。
「おい金山……それまずいんじゃ」
「Aちゃん、もう足が」
「いいえ、私はまだ戦えます」
「いやでも!」
「確かに金山さんの足はもう限界だ」
っ!

その一声でベンチが静まり返った。
そいつはチームとしての形をなさない集団に最も必要なものを持ってきた。
まさかここで出現()てくるとは。
野坂悠馬……!

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米野花子(プロフ) - モモさん» ありがとうございます! (2019年3月2日 22時) (レス) id: 38d207c2d1 (このIDを非表示/違反報告)
モモ(プロフ) - 定期試験頑張って下さい!いつも楽しく見ています(・∀・) (2019年3月2日 14時) (レス) id: 9f311d580c (このIDを非表示/違反報告)
米野花子(プロフ) - モモさん» 足に秘められし闇が笑 (2019年1月5日 21時) (レス) id: 9d38e75142 (このIDを非表示/違反報告)
モモ(プロフ) - おうふ…主ちゃんの足が心配な今日この頃(´・ω・`) (2019年1月5日 17時) (レス) id: 9f311d580c (このIDを非表示/違反報告)
米の花子(プロフ) - リンさん» ありがとうございます涙リクエストは受付中です! (2018年11月18日 20時) (レス) id: 3e519be2b6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:米野花子 | 作成日時:2018年10月20日 0時

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