【オリオンの刻印】日本の女神？元通り魔ですが (ページ19)

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第15人目超常ボールとねじれた時空間ページ19

「ここから先は通さないよ！アイスグランド!!」
……！？「何!?」
敵は余裕の笑みを浮かべて躱してしまった。
クソッ、このままじゃ！
「日本など眼中にない！そのまま葬るまでだ！
タイムトランス！」
「風神！雷神！」

＿＿ズレた！！
「ゴール！日本の守護神・円堂守が容易く入れられてしまった！」

時空のねじれ＿＿それはこの試合においてまず脅威となった事象。豪州はトリッキープレーを使うというのが私の予想。
だけどこれは最早奇術だ。
どうすればいい？
ざわつく自陣で私は立ち尽くすことしか出来ない。

敵のチャンス。またやられるのは痛い＿＿
その瞬間、ヒロトが威嚇モーションを取り進む敵の前を横切った。
「悪りぃ通るぜ」
「アイスグランド！」
ばきん！
敵を呑み込むようにフィールドを氷が襲う。
ボールが吹雪さんに渡った。
「金山さん！」
パスを受け取る。
良し、これで反撃となれば！
(しかし何で今のは成功したのかね＿＿まあいいわ)
そんなことを考えていた矢先、
「灰崎！」
灰崎がに回して決めて貰お＿＿
「必殺タクティクス……インビジブル」

⁉
「消えた……⁉」
「馬鹿な！」
っ！ボールが敵の方に！
何よ、このタクティクス……！
「イリュージョンでも見せられてるのかね……！」
しかし私達はサタンの進行を許してしまう。
「タイムトランス！」
「風神！雷神！」
円堂さんが二体の魔神を出すタイミング＿＿
＿＿外れる！
「させるか！」
がむしゃらにゴール前まで走る
正真正銘のボール発射に間に合ったけど＿＿

「うわぁぁっ！」
「がああ！」
球はネットを揺らしていた。
「ククククッ」

「一体どうなってんだ！」
「フィールドの悪魔が太陽の悪魔にやられてんじゃ格好つかねぇな！」
「うるせぇ！お前だって止められねぇのによ！」
「ちょうるさい黙って」
集中出来ないでしょうが
……私達が唯一止められた瞬間は
「ヒロトが割り込んだ時に……ブロックは成功しましたよね？」
「ヒロトの割り込みが敵の大進行トリックを妨害したのか……」
「それ以外、敵はこう……威嚇みたいなポーズを取ってなかった？」
吹雪さんが両手を広げて見せる。
「それは確実に関係しているな」
不意に視線を外した先には、ベンチの方を眺める風丸さんがいた。
「風丸さん？」
「ああ、金山か……普通ボールが消えたりしたならもっと観客もベンチも反応するんじゃないか？」
「それって、私達にしか見えていないと？」