理解する女 ページ31
理解する女
ヤムウンセン、エビのすり身揚げ、生春巻き、トムヤムクン、卯月さんが作ったタイ料理は本当に美味しくて、3人であっという間に平らげてしまった。その中でも1番美味しかったのはグリーンカレーで、余りにも美味しかったので、作り方を聞いてしまった。
「江口くん、作り方聞いてメモってるけどそれ作るの〜？」
「作りたい気持ちはある！」
「技術おいついてる？」
「、、、、ぼちぼち」
「うひゃひゃひゃひゃ！！」
出会ってから上機嫌だった長澤さんは持ってきた赤ワインの3分の2を自分で開けてから、さらに調子がよくなった。気さく過ぎて正しい距離感がわからず狼狽えながら少し左にずれると、左隣にいた卯月さんが右手と自分の左手が触れた。卯月さんは気づいていないのか、まさみさんの笑い声につられて笑っていた。
「Aに作ってもらえばいいじゃん」
「えっ？？？え！？」
「うふふふふふふ、A料理上手だよ〜」
「よくみんなを招待して食べてもらってるよ〜」
A、料理得意だもんねーと卯月さんに笑いかける長澤さんは、出会って4時間で俺の気持ちに気づいている、、気がする。僕がわかりやすいのか、彼女が鋭いのか、あるいはその両方か。
しかし当の本人は、長澤さんのからかいもどこ吹く風と笑っている。
「江口さん、もう一杯飲む？」
「う、うん！、、、ありがとう」
空いたワイングラスを見つけて、もう一杯注いでくれる卯月さんは、前会った時よりも酔いが回っているのか、前より頬が赤い。
そして、その頬はきっと俺の手で触れれば冷たくなるけど、触れることはできない。だって釣り合わないから、一度触れてしまったら、もう離すことはできなくかるから。それでも見つめてしまう、かわいい人はずるい。注ぎ終わった後にこちらをみて、目が合ったことに驚いて、少し困ったように笑う。好きだ。やっぱりどんな噂があっても、好きだ。この人は他の人たちとは違う。俺は、この人が
「、、、お似合いだと思うんだけどね、2人」
「ぶふっ！！？！！？！！？」
「え、江口さん？、、わあ！ワイングラスが！」
理解する女
赤色のしぶきが広がって
ガラスの割れる音が部屋に響いた。
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M(プロフ) - まぐろさん» まぐろさんありがとうございます。コメント気づかず申し訳ございません。いつかまた読んでいただけますように願っております。 (8月21日 22時) (
レス) id: 3a4ea75011 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 琥珀さん» 琥珀さんありがとうございます。江口さん夢でもニッチな作品ですが楽しんで頂けて嬉しいです。引き続きよろしくお願いします。 (8月21日 22時) (レス) id: 3a4ea75011 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - 初めまして！主さんの作品が、私の妄想してた話と似ていて好きになりました！！これからも更新楽しみにしてます！ (8月21日 12時) (レス) @page1 id: 70b8e338d9 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - もう見てる人もいないかもしれませんが少しずつ更新します (8月20日 17時) (レス) id: 3a4ea75011 (このIDを非表示/違反報告)
まぐろ(プロフ) - 何度も読み返してます！これからも楽しみにしています！ (2020年12月18日 12時) (レス) id: 413233b421 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M | 作成日時：2020年8月3日 0時
