振られた女 ページ22
「A、今日空いてる？」
「ん？、、、、空いてるけど、何？」
「話したいことある」
「んーわかった、場所は？」
「俺んち」
リーダーの家にお邪魔するのは、結成して16年目にして、この日が初めてだった。嵐は仲が良いが、友達や家族ではない。ましてや恋愛感情など微塵も生まれなかった。誤解はされたくないので重ねるが、嵐の仲は良好だ。
「話ってなんだった？」
「うーん、ジャニーズ辞めたいって思った」
から報告、とリーダーは申し訳ないような顔をして呟いた。
いつか、いつかその日がくることはわかっていた。そしてそれを告げる人が私じゃないこともわかっていた。
「ジャニーズを辞めるってことは、嵐もってことだよね？」
「、、うん、まあ、、そうなるよね」
「そっかあーー、、うん、教えてくれてありがとう」
作り笑いしてるつもりはないけど、リーダーは申し訳なさそうに目を逸らした。
「他のメンバーには、話したの？」
「、、いや、Aが初めてだよ」
「へぇ、意外」
「嫌だった？」
「んー、信頼してくれてるって受け取っておくから嫌じゃないよ」
その理由なら、意外じゃないでしょと笑うリーダー。Aは信頼されてるよ、みんなから、とも言っていた、気がした。
リーダーの言葉は、幼いから信頼されていないんじゃないか、と私しか感じてこなかった杞憂を意識した、そんな感じだった。
「一瞬の気の迷いじゃないんだよね？」
「うん、」
「反対するメンバーがいたら、ちゃんと話し合う覚悟が、あるんだよね？」
「うん、」
「みんなが納得するまで、だよ？」
「A、ごめん」
リーダーの顔は見れなかった。恋人にすがるような言葉、とてもじゃないけどリーダーに見せれなかった。恋人たちは別れ話をする際、こんな気持ちになるのだろうか。
「わかった、、けど少し考えさせて」
「うん、ありがとう」
最初のきっかけはきっとこの日だ。
この日を境にわたしの心はざわざわとおかしくなっていった、と思う。
振られた女
例えば、愛する人と別れる感覚。
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M(プロフ) - まぐろさん» まぐろさんありがとうございます。コメント気づかず申し訳ございません。いつかまた読んでいただけますように願っております。 (8月21日 22時) (
レス) id: 3a4ea75011 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 琥珀さん» 琥珀さんありがとうございます。江口さん夢でもニッチな作品ですが楽しんで頂けて嬉しいです。引き続きよろしくお願いします。 (8月21日 22時) (レス) id: 3a4ea75011 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - 初めまして！主さんの作品が、私の妄想してた話と似ていて好きになりました！！これからも更新楽しみにしてます！ (8月21日 12時) (レス) @page1 id: 70b8e338d9 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - もう見てる人もいないかもしれませんが少しずつ更新します (8月20日 17時) (レス) id: 3a4ea75011 (このIDを非表示/違反報告)
まぐろ(プロフ) - 何度も読み返してます！これからも楽しみにしています！ (2020年12月18日 12時) (レス) id: 413233b421 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M | 作成日時：2020年8月3日 0時
