うらみちカノジョ (ページ3)

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2話ページ3

「ここまで逃げりゃ来ないでしょ……」

「誰が？」

横を見ると、私の横をまるでランニングかのように走る表田裏道氏

「ギャアーーーッ」

「あっオイ！」

叫んだ瞬間車道へはみ出してしまった私の体を、いとも簡単に歩道側へ、つまり、彼の腕の中へってことなんだけど。引き寄せられてしまった。

「あ、ありがとう……」

筋肉質で、ガッシリした男の人の体にドキドキしながらお礼を言うと、青筋を浮かべた裏道

「あぶねぇだろ……？」

私の頬を思い切り掴んだ

「あだだだた‼ 歯折れる‼‼」

「お前が怪我しようとどうでもいいけど、轢いた側は責任取らされるんだよ」

目が怖い‼
死んでる‼

ビクビク怯えている私を見て、はぁーっと長いため息をついた

「とりあえず、戻るか」

「アッ、ハイ」

半ば強引に、というか強制的に出たばかりのビルに戻る羽目になった。

ぜったいマネージャー怒ってるよ…、私のせいじゃないよ……

歩き出して、私の手を握る裏道

「……？」

「また轢かれそうになったら危ないだろ」

なぁんだ

優しいんだ、やっぱり。

私もそろそろ、彼に別れを告げた理由を話さないとなぁなんて思いながら、今日の夜ご飯はカレーにしようと決めた。