イケメン力カンスト娘【ヒロアカ】 (ページ3)

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相澤先生が今日の予定を、淡々と読み上げていく。

が、それを聞いているのは誰一人としていなかった。

同性愛者じゃないから、女の子のアプローチは断ると言ったよね？

矛盾してない？

これが矛盾してないなら、蜜蝋Aさんは女の子という事に.........

待って、女の子！？

僕は顔を上げて前の席の蜜蝋Aさんを見る。

後ろ姿ながらも、やっぱり少し揺れている短髪に男なんじゃと思ってしまう。

だが、男にしては細い首筋。

さっきの、男にしては高めの声。

ガタイは良くない。細身だ。

.........え、まさか、え！？

キョドっていると、今まで頬ずえをつきながら外を見ていた蜜蝋さんが、僕の方を向いた。

その顔は、絵に書いたような綺麗な笑顔で。

貴方｢緑谷出久くんだっけ？よろしく｣

小声で、口元に手を添えてヒソヒソと話しかけてくる。

緑谷｢は、はい！！よ、ろしくお願いします...｣

貴方｢敬語はいいよ、タメでいこ。あと下の名前で呼んでよ｣

緑谷｢はい！あ、うん。わかった。えっと、Aさん？｣

貴方｢さん付け......まぁいいか。てかさ、ホームルームてこんな静かなんだな｣

緑谷｢え、えっと、皆、蜜蝋さんのこと考えてるんじゃないかな？｣

貴方｢俺のこと？うーん......また勘違いされてたのかな...もっとハッキリ言っとくべきだったか......｣

緑谷｢勘違い？｣

貴方｢あーーうん。出久には言っとくわ。俺、女の子なんだよ｣

苦笑、だが様になっている。

こんな現実逃避チックなことをしてしまうレベルで、動揺していた。

緑谷｢え、えぇぇぇぇぇ！？！？？｣

相澤｢緑谷、うるさい｣

緑谷｢す、すいません！！｣

動揺を隠せない僕を他所に、Aさんはクスクスと笑っていた。