Sadistic romance (ページ4)

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第四話ページ4

下駄箱で外履きから上履きに履き替えた所で、ジョンハンと別れる。

私のクラスは１組で、ジョンハンは５組。１番クラスが離れてるのである。

１組の教室に入ると、親友のユリが一目散に私の所に駆け付ける。

ユリ「A！見たよ！ジョンハンくんと二人乗りなんかしちゃって！遂に付き合ったの？」

『……ユリ、声が大きいよ』

周りのファンの女の子達の視線が痛い。

私は興奮状態のユリを宥めながら席に着いた。

『二人乗りは遅刻しそうになったからジョンハンが乗せてくれただけだよ』

そう言った瞬間、ユリは興味を無くしたように「なーんだ」と椅子にもたれかかった。

でもユリはすぐに起き上がって、少し周りを気にしながら小声で話し掛けてきた。

ユリ「……でも、Aはいずれそういう関係になりたいって思ってるんだよね？」

『ん？』

ユリ「あれ、恋人になりたいって思わないの？」

『んー……』

実を言うと、思う事はある。

私が今ジョンハンの隣に居るのは、幼馴染だから。

でもそれが恋人だから、に変わったらどんな風になるんだろう。

私がジョンハンの彼女になったら……とか想像してしまうけど。

ジョンハンには私みたいな平凡な人じゃなくて、ジョンハンに負けないくらい綺麗で可愛い女の子が似合うと思う。

だから私は所詮ただの幼馴染。

最後には居なくなる引き立て役。

少女漫画に出てくるヒーローと結ばる事は無いから、

『……思わないかなぁ』

自分の心に嘘を吐いてしまう。