第二十六話 ページ27
私がそう言った瞬間、くっ付いていた体を勢い良く離される。
JH「…………今何て言った?」
明らかに動揺している表情でジョンハンは言った。
二度も言わなきゃいけないだなんて拷問か何かだろうか。
私はしゃっくりが落ち着くのを待って、もう一回口を開く。
『私が好きなのはジスくんじゃないの。ジョンハンの事がずっと前から好きなの』
後半の方は自分でも聞こえないくらい小さな絞り出すような声だった。
はい。早く振ってくれ。
ジョンハンの顔を見ることが出来なくて、自分の手を見る。
ジョンハンの男らしい指が絡まっていて、このまま離したくないな、と思う。
頭上でジョンハンが溜め息を吐いたのが分かった。
あぁ、困らせてしまった。
『……ごめんね。迷惑なのは分かってるけど、誤解して欲しくなかった』
下を向いたまま言う。
JH「それ本当?嘘じゃない?」
ジョンハンの声が少し裏返っている気がする。
でも何はともあれ、こんな状況で嘘なんて吐ける訳ない。
『……嘘じゃないよ』
ジョンハンの指と私の指がより強く絡まった。
JH「…………やっとかよ」
ジョンハンの不貞腐れたような、でも嬉しそうな声にパッと顔を上げる。
そこには顔を真っ赤にして、私の手を握っていない片方の手で鼻を抑えるジョンハンが居た。
やっと……?
『ジョンハン……?』
JH「……いや、さっきの俺見たら分かるとは思うけど」
ジョンハンは先程の自分の行動を思い出したのか苦笑した。
JH「俺もお前の事好きだよ」
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作者名:ソルト | 作成日時:2020年1月25日 21時