Sadistic romance (ページ3)

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第三話ページ3

『凄い、奇跡。間に合った！』

JH「だろ？俺のおかげな」

『遅刻しそうになったのはジョンハンのせいだよ』

JH「細かい事は気にすんなよ」

自転車から下りて校門を潜った瞬間。

「「「キャーーーーー！！！！」」」

──辺り一帯に響く黄色い悲鳴。

その正体はジョンハンのファンの女の子達。

女の子達は下駄箱からだったり、教室の窓からだったり、色々な場所からジョンハンのことを見つめている。

ジョンハンは少し怠そうに女の子達に挨拶をする。

何でファンなんか居るのかって？

それはさっきも言った通り、天使みたいだから。

天使みたいに綺麗な顔をしてて、身長が高くて、運動神経が良い。

少女漫画に出てくるヒーローみたいな私の幼馴染は、学校中の人気者である。

私はそんな人気者の幼馴染だから、ファンの女の子達の数名からは冷たい視線が浴びせられる。

そりゃそうだよね。毎朝一緒に登校して来る幼馴染の女なんて邪魔でしか無いもんな。

だから私はジョンハンに一緒に登校するのをやめないかと言った時があったけど、ジョンハンがビックリするくらい嫌がってくれたから、私達は毎朝一緒に登校してる。

中には嫌がらせをしてくるファンの女の子も居たけど、いつからかパッタリ居なくなったな。

隣で、まだ眠そうに欠伸をするジョンハンを見る。

こんなにキャーキャー言われてるのに、当の本人はこんな調子。

ジョンハンは女の子達に騒がれる事があんまり好きじゃないみたいだけど、私は良いと思う。

だってそれくらい、ジョンハンは格好良いから。

……なんて、口が裂けても言えない事だけど。