Sadistic romance (ページ17)

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第十七話ページ17

ユリ「そういえばもうすぐ文化祭だね」

教室に着いて、お互いの席に着く。私の前の席のユリはクルリと後ろを向くと、ワクワクした様子で話を切り出した。

『あぁ、もうそんな季節だねー』

ユリ「今年から後夜祭もやるらしいよ。去年まではこじんまりと片付けして終わりだったんだけどね」

『そうなんだ』

文化祭、今年はウチのクラス何やるんだろう。

１年生の時はお化け屋敷をやったけど、お化け屋敷をやりたかったクラスが多過ぎて、文化祭実行委員が血眼で戦ってたのを思い出した。

……去年、実はジョンハンに一緒に文化祭回らないかと誘おうとしたけど、ファンの女の子達が恐くて言い出す事が出来なかった。

……一度で良いから一緒に回ってみたいな。

ユリ「あなたの心、読めました」

『な、何ですか。急に』

突然おかしな表情をしてそんな事を言い出すユリ。

ユリ「ジョンハンくんと文化祭一緒に回りたいと思ってますね？」

本当に読まれてた。

私の反応を見て図星だと分かったユリは溜め息を吐いた。

ユリ「普通に誘いなよ。Aが誘えば絶対承諾してくれるって」

『何でそんな自信満々に言えるの……断られたら私立ち直れない。それにファンの女の子達が恐い』

ユリ「ファンの女の子達からはジスくんが守ってくれるんでしょ？……そもそもあなたの幼馴染のモテ男は彼女居るの？」

ユリがそう言った瞬間、私の体は氷のように固まった。

かのじょ … … ？

一気に不安が募ってくる。ジョンハンに彼女が出来たなんて言われた事は無いけど、普通に考えて居ない方がおかしいよね。あんなに格好良いんだから。

……もしかして、ただ私に言ってないだけで、彼女の一人や二人……三人や四人くらい……。

自分で考えておいて、凄く嫌な気分になる。

『……分かんない。やっぱり駄目だぁぁぁ……』

知恵熱が出そう。