本性知ったら狙われた[男主]

裏28 ページ29

『緊張しますね、うらたさん。』

浦「お前と一緒だといつも緊張してるから、わかんねぇわ。」


時は過ぎてスペシャルライブ当日。舞台裏でスタンバイしながら、うらたさんと談笑(笑)する。

『僕凄い楽しみにしてたんですよ？せっかくのうらたさんとのコラボライブなんだから。』

口説くように囁くと、普段と口調が違うからか距離をとられた。全く、扱いが酷いなぁ。←

　
浦「え、口調違すぎだろ。僕って何。怖っ。」←


ドン引きするうらたさんに、そんなこと言わないでくださいよ〜、と苦笑いを向ける。

……仕方ねぇだろ。外じゃ人がいないところでもキャラ作るようにしてんだから。切り替えができるって言ってくれ。
そのお陰で、うらたさんも外じゃ俺にちょっかい出されずにすんでるんだし。

……万が一バレたら、まためんどくさいことになるよな〜。それは勘弁。(白目)

　
猫を被ってるため(いつもよりも)静かな俺を見て、うらたさんがニヤッと笑う。皆さんご覧ください。これがThe・悪巧みする人の図、です。←


この人も俺の前だとけっこう素だよね。
坂田さんとか志麻さんの前でもふざけるけど、何か力が入ってない気がする。やる気がない、とも言うのかな？


浦「この猫被り野郎。」

そう言って脛を蹴ってくるうらたさん。←

いや、脛。そこ脛だから。
　


『ちょ、やめてくださいって！』

端から見れば、中のいい先輩後輩にしか見えないだろうな。
この人、けっこうガチで脛蹴ってきてるけどね？！←


ｽﾀｯﾌ「間も無く始まりまーす！」

浦「あ、はい。」

突如現れたスタッフさんに、驚いたようにぱっと離れるうらたさん。
そんなに慌てて離れなくてもいいのにねぇ。(笑)
　

　

『……うらたさん。』

浦「……何。」

　
　


『最高のステージにしましょうね。俺達の初ライブ。』
　



浦「〜〜〜。」

　


どこからか聞こえてきた貝の浦の宣伝用BGMにかき消されて、うらたさんが何て返したのかは聞こえなかった。

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