04 ページ4
.
A「わ!もう2時過ぎてる。明日もリハーサルあるんでしょ?そろそろ帰らないと」
龍友「あー、そうやなぁ。じゃあ裕太くん起こすか!裕太くん!起きて!帰るで!」
お世辞でも優しいとは言えない力加減で肩を叩く龍友くん
10発ぐらい殴ったあたりでようやく裕太くんも起き上がり、
まだ眠そうな顔のまま引きずられるようにしてお店を出た
龍友「Aはどこに泊まってるん?僕らタクシーで帰るけど一緒に乗ってく?」
A「いや、ホテルすぐそこなの。歩いて戻るから大丈夫。ありがと」
龍友「こんな時間に女の子一人で歩くんは危ないやろ。ホテルまで乗ってき」
A「いや、本当にすぐそこだから。タクシー乗ったりする時間あったら歩いたほうが絶対早いし。ほら、見える?あそこのホテル。大丈夫だから」
龍友「、、、いや、それでも心配やわ。」
出た。まただ。なかなか譲らない龍友くん、再び
いくら人がまばらな深夜とは言え、こんな路上で芸能人と長話するのは良くない
ここでもまた私が潔くあきらめるか、と考えていると
龍友「あ、じゃあLINE教えて。ちゃんとホテルの部屋に戻ったらLINEしてよ」
...え。芸能人よ、あなた。そんな簡単に連絡先交換しちゃダメでしょ
A「いや、連絡先の交換はマズいんじゃない?いくらなんでも」
龍友「なんで?ええやん。僕らもう友だちやん」
A「え、友だちなの?」
龍友「え、むしろこんだけ喋って友だちじゃないとか言うん?寂しいわー。ほら、スマホ貸して」
言われるがままにスマホを差し出すと
あれよあれよという間に私のLINEに新しい友だちが増えた
.
...なんか、すごい、疲れた、眠い
ホテルの部屋に戻ってきて、真っ先に口からこぼれた
いや、楽しかったんだけどね
お酒もとっても美味しかったんだけどね
別に次会うことなんてないのに
なぜか嫌われたくなくて、楽しい時間を過ごしてほしくて
これまでのどの接待より気使ったわ
...やば!LINEしないと
[今、部屋に戻ってきたよ]
[今日はとっても楽しかった!ありがとう]
[おやすみなさい]
どんなテンションでLINEすればいいか分からないから
当たり障りのない内容
龍友[良かった。安心。明日はもう福岡帰るん?]
まだタクシーで帰宅中なんだろうか
1分も経たずに返信が来た
[うん。夕方には帰るよ。]
[龍友くん、明日もお仕事頑張ってねー]
...私の意識はここで途絶えた
.
149人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mumumumu(プロフ) - あおさん» ありがとうございます! (2018年8月5日 13時) (レス) id: a1d5d856ce (このIDを非表示/違反報告)
あお - 面白いです! (2018年8月3日 22時) (レス) id: 6054170bdb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mumumumu | 作成日時:2018年7月27日 17時