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どれか一つ貸してほしいな
なんて、じっと隣で必死にゲーム機に目を向けて操作をしている彼をジっと見ていると私の視線に耐えられなくなったのかゲームにしか視線を向けていなかった彼がこっちを見てくれた
私 あっ、気にせずにゲーム続けて良いよ
男の子 そう言うわけにもいかないでしょ?ゲーム機だけあるのにカセットがなくてゲームできないなんて死んじゃうじゃん
私 その気持ちはすごく分かるけど......
でも......
男の子 だから俺の余ってるカセットなら使って良いから使ってよ
私 壊すかもだよ?
絶対に壊さないけど
男の子 え?
何だろう......今さっき発した言葉に罪悪感が
だってすごい顔して私をガン見してるんだよ?
隣の彼
私 ごめん!嘘!!
男の子 そっか.....
私 本当にごめん!今からトイレにダッシュして泣いてくる
何で泣くのかは私自身でも分からないけれど....
男の子 別にそこまでしなくて良いし......それよりさ、俺が攻略できないところ一緒にしてよ
私 1時間目が始まるまであと30分ぐらいあるもんね
男の子 うん だから名前教えてくれない?
だから で聞くことじゃなくない?
だから だとついでみたいに聞こえるし
私 あ、うん。名前.....名前ね 名前はAだよ あなたの名前は?
男の子 俺の名前は研磨 狐爪研磨 ま、好きな呼び方で呼んでくれたら良いよ
狐爪研磨........か。
何か呼びやすい呼び方.......
私 狐爪くん なんてどうかな
初対面でいきなり"研磨"なんて呼べないし....
呼んだところで"いきなり名前呼びなの?"とか言われると傷つくし...
研磨 うん Aさんが呼びやすいと思ったならその呼び方でいいよ
あ、狐爪くんは"さん呼び"だった....
良かった
その時ここで廊下が騒がしくなっていたことに初めて気づき私と狐爪くんは揃って廊下の方を向いた
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作者名:メロン | 作成日時:2024年3月24日 15時