死凶の世 (ページ3)

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1章1話『風はまだ吹かず』ページ3

「・・・迷子か。風が吹いてないから仕方ないか。」
　(風が吹くまで寝て休むか。)
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還「着いたね。」
壊嫌「ですね。」
還「・・・誰か寝てるね。」
壊嫌(ですね。ふふ、かわいい。)
還(起きないね。)
壊嫌(ですね〜。・・・この身なりは武士、でしょうか？■■■■出身には難しいです。)
還(僕にも難しいけど・・・？)
壊嫌(寒くないんですかね？)
還(毛布をかけてあげたら？)
壊嫌(そうしましょう。)

壊嫌(ふふ、上出来。)
還(あ、起きた。)
壊嫌「・・・まだ風は吹いてませんよ。おやすみなさい。」
壊嫌は静かに毛布をかけた

壊嫌(今までよく頑張りましたね。えらいです。)
還(そうだね。僕があんな経験したら、絶対死んじゃうよ。)
壊嫌(彼にご褒美でもあげましょうか。)
還(何にする？)
壊嫌(毛布をもう1つ作りましょう。)
還(それだけ？彼の頑張りにしてはちょっと・・・。)
壊嫌(・・・キス(悪戯したいだけ)、なんてどうしよう？)
還(毛布とキス(悪戯したいだけ)？いいと思う！)
壊嫌(じゃあ、作りますね。)

ー5時間後ー
壊嫌(起きて・・・ませんね。よかった。)
還(手紙書いたよ！)
壊嫌(え、還くんにしては早い・・・。)
還(こうして・・・)

ー2分後ー
壊嫌(ふふ、拘束してるみたい。)
還(あとはキスだね。)

ー紅葉の道ー
壊嫌「葉神さんに会えるとは・・・。」
還「着いてすぐに会えたね。」
壊嫌「宵水さんに連絡入れないと。」

還「連絡入れた？」
壊嫌「入れました。」
還「返信早い。」
壊嫌「どうでもいい・・・。」
還「ころそ。」※殺意高い
壊嫌「カラッと揚げてあげましょう。」

還「・・・宵水さんのことはほっといて、葉神さんのことを考えよう。」
壊嫌「手紙を読んだあと、どうするんでしょうか・・・。」
還「性格がちゃんとしてるから、返しにくると思うよ？」
壊嫌「そうですね。」
還「壊嫌くんは、葉神さんのことどう思ってる？」
壊嫌「性格がしっかりしているので、問題を起こすことはないでしょう。
・・・悪い噂は別ですけどね。」
還「でも、その噂って嘘なんでしょ？」
壊嫌「・・・恩知らずな人達が勝手に考えた嘘ですね。」
還「この世界の人達は500年前のことを覚えてないのかな？」
壊嫌「葉神さんがいなかったら、この世界は存在できてなかったのに。」