【浮世世界】（壊）2 (ページ8)

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2章7話「汚くて美しい（2）」ページ8

ライカ「父さんもいたんだけどな。途中で別のところに行った。」
ラズル「…行っ…てたな……。」
ラズルの記憶は少し曖昧なようだ。
なぜだろうか？
ー
ライカ「………ラズル、お前は右から。俺は左から行こう。」
ラズル「わかった。あ、レチェラさんはそこで待機！」
レチェラ「はい。」
ライカ(会話ができればよかったんだが、アレは無理だ。俺達とラズルの間にできてしまった歪のように、俺達とラズルによくある違いのような。)
ライカ(……アレだ。入れ違い。食い違い。そんな感じの言葉。)
ライカ「………なんだっけな。」

ラズル「………う、ぐ……！」
駆けたラズルの身体は宙で縛られ留まる
ラズル「………でも、無駄だ。」
ラズルを縛っていたものは身体から落ちる

ラズルはそれと同時にその怪物の中心部へと駆け、辿り着いた
ーvs懺悔する彫像ー
ラズル「………俺は部外者だから、お前の気持ちはわからない。が、俺も似たような状況は知ってる。」
ラズル「………懺悔したいなら、すればいい。」
ラズル「すぐに謝れなかった子供のようになってしまっても、後で謝って許してもらえばいいんだ。」

ラズルの言葉は届いただろうか。
？？→36
……レチェラが言おうとしたかった言葉に気付けばいい。
？？→16
……レチェラは泣いている。
？？→39
…レチェラには泣き癖がある
？？→47
…レチェラは貴方を愛している
懺悔→5

……彫像は攻撃を止めた。今なら話が通じるかもしれない。

＿＿同時刻。
レチェラの正面に祈りを捧げる彫像が現れた
レチェラ「彫像…？」
レチェラ「彫刻様………。」

レチェラ「………彫刻様。貴方が祈りを捧げる対象は僕じゃないよ。」
レチェラは困ったように、苦しむかのように微笑みながらこう言った
レチェラ「祈りは、神様に捧げなきゃ。」
ーー
ライカ「……これか。」
ラズル「そうみたい。」
ライカ「これは………」
ラズル「これは手紙。」
ライカ「あぁそうか。ありがとう。」
ラズル「……。」
ラズルは宛て名や封を確認しながら聞く
ラズル「内容、読もうか？」
ライカ「頼む。」
ラズル「わかった。」

ラズル『大好きな騎士様へ。お誕生日のプレゼントを用意しました。受け取ってくれると嬉しいです。彫刻の魔人より。』

ラズル「………。」
ライカ「………。」
ライカ「なぁラズル。その手紙、封筒が」
ラズル「………………………渡せなかったんだな。」

お互いに「燃やさなきゃいけなくなったのか」という言葉を飲み込んだ