3章10話「落ちた落ちた落ちた！」 ページ49
お蜜は怪しみながらもゆっくりと市女の方へと歩く
もう少しで市女の目の前に立てそうになった瞬間、市女が先に動いた
市女「落ちるわ…！掴まって…」
お蜜は伸ばされた手を掴めず、手が空振る
ーー
レツ「ひょーせつ…！ひょーせつ…！」
レツ「どうしよう…ひょーせつ……」
氷雪は崩壊に巻き込まれ、そのまま戻ってこない
レツ「ひょーせつ………うぅ…」
明朧「レツくん、無事！？」
レツ「ひょーせつが……ひょーせつ…」
明朧「………どうしたの。」
レツ「ひょーせつが、あそこにおちちゃった。」
あそこ、と言われた場所を見る
明朧(崩壊が渦を作ったんだ…。それでその…ひょーせつとかいう子が中に……。)
明朧「………助けられるかはわからないけど、とある話なら聞いたことがある。」
レツ「………おはなし…？」
明朧「うん。」
明朧「いきなり誰かが消えたとき、そこには大きな穴ができている。その穴は“塵箱”に繋がっていて、足りないものさえ得られれば戻って来られる。」
明朧「今回は渦だから違うものかもしれないけど、この話みたいに後で帰ってくるかも。」
レツ「………。」
レツ「……………うずだから、ちがうかも…だけど。」
そういい始め、明朧の後ろに迫りくる崩壊に気付く
レツ「あ…うしろ…！！」
明朧「え、ちょ」
レツ「あ、おちる」
ー
『お前ってさ、身体が小せえからよえーんじゃねぇ？』
「…は？」
『ここの奴らの強さって身体のデカさで決まってるところあるからさ。ちょっと気になって。』
「………確かに？」
『で、実際どうなの？強いの？弱いの？』
「……知らん。」
「………弱かねぇよ。俺は強いんだよ。」
「………コレ、だろ？」
■■■■は隠し持っていた喇叭を手に持つ
「………。」
「………知ってる。」
■■■■は喇叭を構える
ーー
市女「あ……………ぶないッ…！」
ギリギリのところで壱隠と受け止める
市女「壱隠、お蜜は」
壱隠「大丈夫。びっくりして気絶しかけてるけど。」
壱隠「…ここ、崩壊の中かな？」
市女「………多分…？」
壱隠「皆を探したいんだけど」
市女「もちろん、いいよ。でも、あたしも行く。」
■「………壱隠！」
市女「あれ、錦はん。」
錦「…皆無事か。」
市女「1名気絶中…やね。」
3章最終話？「落ちた落ちた落ち」→←3章9話「珍事件、崩壊に終わり（2）」
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