3章7話「珍事件(2)」 ページ46
知ってました?「明日」ってちゃんと対処できるんですよ。
かなりの条件を揃えないといけませんし、2度と来ない…というわけでもないのでロワルデンでも放置に近い状態ですけど。
そういえば、今回のローブのあの3人組で条件揃うんですよね。
言えば対処をしてくる………筈…。
………あぁ早い。
ー
壱隠(どうすれば、いいんだろう。)
壱隠(どうすれば、戦えるんだろう。)
壱隠(……錦のところまでは遠いから多分頼れないし……………どうすればいいかな。)
『裏をとん、と。』
壱隠「………。」
『そう、そう。軽く小突く感じで。』
『ここ、いい隠れ場所やと思わん…?』
壱隠(…隠れ場所。)
『こういう場所は結構あるから、よかったら探してみぃ。』
壱隠(市女さんに教えもらってのんびり探し回った隠れ場所。)
壱隠(隠れたのはよかったけど、暗くて怖くて出られなくなったんだっけ。)
壱隠(懐かしいかも。)
動きたくて、殺したくて
壱隠(……ここの近くにあったりしないかな。)
もじもじ、もぞもぞ
ーー
錦「………………壱隠が危うい。」
気配だけでそう断言する
錦「行かなくては。」
そう言い、襖を開ける
錦「なんだこれは。」
普段なら壁がある筈の場所に、上下に曲がりくねる廊下ができていた
錦「………。」
そして、本来なら廊下がある場所は壁となっている
錦「………ここを進むしかないか。」
愛刀を持ち、廊下を進む
憎しみ、哀しみ
錦「分かれ道か。」
……消してやる
錦「……壱隠の気配は……此方。」
廊下があまりにも狭くて能力が使えない
使えないせいでかなり遅い移動になってしまう
猛スピードには耐えられるが、走りの長距離に耐えられる体力は無い
普通逆な気はするが、能力に慣れた結果なので気にしない
……窓から見えてしまった。
「明日」を呼ぶ空が見えてしまった。
その知識がある。なので不味い事くらいわかる。
本当に急がなくてはならないのに……なのに………………
…そういえば、他の皆はどこにいる?
気配のしない皆はどこにいる?
……あと、壱隠は隠れたらしい。恐らく、市女が言っていた「隠れ場所」だろう。
なら安心だ。
某は他の者を探しにこの城を周ろうか。
ーー
いや…その………早いですね。
ラズル「ん、そうか?」
はい…はい……。
ラズル「お前1人でできなかったっけ?」
あの…今、立場的にできない…。
ラズル「あぁ…………。」
赤月「…大変だね。」
紅月「ね。」
は…ははは……。
……逃げていいですかね?
3章8話「珍事件、崩壊に終わり(1)」→←3章6話「珍事件(1)」
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