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2章18話「処刑人(■)」 ページ22

数日前から聞こえていた

カツ、カツ、カツ

足音だけで皆怯えて隠れている

カツ、カツ、カツ

孤独の処刑人

カツ、カツ、カツ

一度暴れると手がつけられなくなる人物

カツ、カツ、カツ、カツ

今すぐに逃げたい

カツ、カツ、カツ

でも、ここは家だ

小さな箱のような家だ

カツ、カツ

目の前で足音が止まる

ゴン、ゴン、ゴン、ゴン

何かを壊す音が聞こえる

次の瞬間、扉から鉄の板が飛び出した



誰かを騙していた処刑人は鉈で目を抉られた

カイツ「んにゃ…」
かなり遅めの到着
カイツ「ついた…」
ネク達は既にコルラノにいる

カイツとアッシュは数日間、海の上で舟を止めなくてはいけなかった

カイツの兄から連絡が来たのだ
カイツは大喜びだった


なのに、なのに


カイツは兄からの話を聞いて泣いていた


安堵と理解
一番上の兄は他の子を庇って両目をくり抜かれた
そしてこの兄は無事に逃げられる…らしい

涙を流すカイツの為だけに舟を止めて背中に乗せた
大人になる事を推奨され、大人になる事を拒んだ子供の為だけに道を逸れた

ただ、それだけだ。
そう、それだけだ。
ーーー
ネク「………遅い。」
アクゼ「……………そうだね。」
この組み合わせではあまり話さない
ネク「カイツ達、大丈夫かな。」
アクゼ「……。」
アクゼ「大丈夫でしょ。強いし。」
ネク「………あ。」
ネクが顔を上げると、アッシュの背に乗せられたカイツがいた
アッシュ「ゔる」
アクゼ「ありがと。」
ネク「……2人共、何かあった?」
4人、旅をした
ネク「……。」
家出をした少年と
アクゼ「……あれ、泣いてる。」
カイツ「…。」
共に歩むことを決めた少年達と
アッシュ「ゔるるる…」
結果的に騙されてしまった獣人の王子

楽しい時間だった


本当に、楽しい時間だった

騒いで、はしゃいで、謎を解いて
楽しい友達との

たった1つの孤独旅
ーーーーーー
アクゼ「もう大丈夫?」
カイツ「………うん。」
カイツが泣いている間、アッシュはどうにかして原因を伝えた
アッシュ「…って事だ。」


背後より
面白い半分で話を聞いていた処刑人がいた
4人はこれから馬鹿にされることだろう



















まぁ、背後からぱっくりと!



ごとり、と物が墜ちる音がして4人は振り向く
アッシュ「俺が見てくる。」
アッシュは建物の裏へと行った

建物の裏には、頭を落とされた処刑人がいた

2章19話「処刑人(■)」→←2章17話「創造神がいる意味は(1)」



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作者名:魔人。 | 作者ホームページ:無い。  
作成日時:2022年2月8日 0時

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