2章14話「処刑人(■)」 ページ16
辺り一面の雪景色
まっさらな地の上を焼け焦げた靴が踏み荒らす
焦げ臭い足跡を残し、この人物はどこかへと歩むのだ
ー暴風の地ー
■「………………………暇だ。」
暴風越しの会話
■■「そうかな………………そうかも?」
■■「ねぇ、錦。僕は何をするの?」
錦「…考えてない。」
■■「え〜……。」
■■「僕もそっち入りたい!ダメ…?」
錦「駄目だ。」
■■「そっか………。」
錦「負けたら」
■■「?」
錦「某が、負けたら………ここの風は消える…から。」
■■「………………そっか。」
■■「負けないでね!僕は応援してるから!」
錦「………感謝しよう。」
ーー
■■(………どうしたら、負けないかな?僕も戦えば勝てるのかな?)
■■(どうしたら君は頼ってくれるのかな?)
■■「…僕が強くないと頼れないよね。」
■■(今からでも強くなれる方法があったらいいのに。)
ーー
赤月「………………。」
紅月は正面の桜を眺めている
赤月「………紅月は、どうするのが正解だと思う?」
紅月は自分の手を見ながら何かをしだした。
赤月(………………………身振り手振り、ってやつかな。)
赤月(………………あぁ、なるほど。トンチってやつね。)
赤月(………………何か、即興で、何か………知識を………。)
ー
赤月(これなら、いけるかも。)
赤月「………ねぇ紅月。目の前にある桜って、本当に目の前にあるのかな?」
紅月は“興味がなさそう”にしている
赤月「“目の前にあったら誰も通れない”よね。でも、“隣にあったらお花見ができる”よね。」
紅月は納得したかのような顔をしている…………ように見える
赤月と紅月の隣に先程の桜がある
赤月と紅月はその桜を横目にそのまま通り過ぎ、どこかへと行ってしまった
(・・・・・あれ?)
これには桜に化けていた処刑人も納得がいっていないようだ__
2章15話「処刑人(■)」→←おまけ話「自分がいなかったら、と考えたことはあるか?」
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