・ ページ10
赤月「こ、紅月…？」
あの後、何がどうなったのか。何もわからない
今分かっているのは、様子がおかしい血塗れの紅月と、よくわからない黒いやつがいることだけ
《……よくできました。》
《お兄さんも、弟くんも、頑張ったね。頑張れたね。》
赤月「…誰。」
《…………ボク？ボクは…。》
赤月「待って…見覚えがある…かも…。」
《お…？》
赤月「あ…？」
赤月(知ってる気がするのに、なのに…何もわからない…。)
それは紅月も同じらしく、何かを思い出そうと必死になっている
《今はいいよ。》
《護ってあげるから、休んでてね。》
…今は、お言葉に甘えてそうしよう。
僕達は、抱きしめ合ってゆっくり目を閉じた
〈今は、忘れて。忘れたままでいて。〉
〈救えなかった君達のこと、ボクは覚えてる。〉
〈今は、今は……それでいい。それがいい。〉
〈………あと、さっきはゴミ以下だって言ってごめんね。〉
〈君達は、最高の兄弟だよ。〉
〈先を歩むお兄さんと、それに追いつきたくて背伸びをする弟くん。〉
〈………やっと、背伸びをする必要がなくなったね。〉
〈やっと、能力を手に入れられたんだね！！〉
君達の安眠は、平穏は
ボクが護ってあげる
だから、だから…
《末永く、永遠に。そして仲良くしてね。》
もう、見過ごさない。
今度は、世界から落ちても助けてあげる。
あの日、世界の外へと流された君達を
世界から捨てられた君達を
＿＿護ってみせるよ。
《かかってこい。ボクはシェスだ。神様だ。》
この程度の敵すら消さない神様は神様じゃない
この程度の相手にすら時間をかけるなんてことは考えられない
この世界は腐りきっている
腐って、腐って、醜くなっている
………全てを浮世世界の創造神とか名乗ってる変なやつに決められてるのって、やっぱりおかしくない？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
