【浮世世界】（壊） (ページ8)

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序章7話「第三区域（1）」ページ8

シェス(困ったな。道がわからない。)
シェス(どうするかな…。)

そう思っていた瞬間、端末が信号を受け取った
チャンネルを合わせ、通信ができるようにする

シェス(誰からだ…？)
■■『つ、繋がりました…？』
シェス「誰だ？」
■■『あ、つ、繋がりました！にいさ…まは無理ですかね…？』
シェス「紅月？」
紅月『は、はい！………え。』
シェス「…どうした？」
紅月『シェス先輩…ですか…？』
シェス「そうだが…どうした？」
紅月『シェス先輩…起きたのですか…？』
シェス(起きた…？何の話だ………………………？？)
紅月『皆さん、心配していたんですよ…？シェスさんが、“植物のシェスが目を覚まさなくなった”って。皆さん、ずっと言っていたんです…。』
シェス？「……？？」
紅月『なので＿わ！？』
■■『…紅月。このシェス、シェスだけど違うシェスだよ。』
シェス？「その声…赤月か？」
赤月『そうだけど、シェス先輩じゃないシェスには名前を呼ばれたくないかな。』
シェス？「何の話だ？」
赤月『……。』
紅月『に、にいさま……。』
赤月『……紅月は、その傷で話さないで。結構深いんだから。』
赤月『あと、戦わないで。僕が全部なんとかするから。』
シェス？「今、何処にいるんだ？」
赤月『……ロワルデン、なんだけど…………その……。』
紅月『む』
赤月『黙って。……巨大な虫が更に巨大化して襲いかかってきたんだ。だから、戦える者達でなんとかしてる。』
シェス？「そうか。わかった。切っていい。」
赤月『…そうする。』

通信をこちらから切った

シェス(あっちは厄介な事が起こってそうだな。)
シェス(………さ〜〜て、どうしようか。)

シェスは困り果てた顔のまま、笑みを浮かべた