序章18話「そろそろ終わりの時」 ページ22
夜烏「………………………揺れ、だした……こっちに………掴まれ……!」
楔「氷雪くん、こっち…。」
夜烏「瓦礫のおかげでかなりわかりやすいな………。」
第一区域、第二区域、第三区域、第四区域
第五区域、そして禁区
死凶の世を形作った全てが虚無へと崩れ落ちていく
楔「………………うわぁっ!?」
夜烏「楔!」
夜烏「うおっ…」
夜烏は楔の腕を掴もうとして一緒に落ちた
レツ「ひょーせつ、こっちきて。」
氷雪「は………………はい……。」
レツ「そういえば、おにいさん、どうなったんだろう?」
氷雪「そういえば、そうですね。」
2人は抱き合いながら静かに落ちていった
ー崩れ落ちた場所ー
髏異「…………。」
楔「……………………ん」
髏異「…………。」
夜烏「…………大丈夫…か……?」
レツ「…………ぬめぬめしてる…」
氷雪「………………。」
「遅い出迎え、遅れて御免。」
楔「…………誰、ですか…?」
「…………創造神。皆、私をそう呼び、そう名乗らせた者。」
夜烏「…………。」
「六名か。残れたのは…………。」
夜烏「あの、俺達…」
「知っている……言わなくても…知っている……」
楔「私達、いえ、彼等を安全な場所に飛ばしてください。」
「………………わかった。でも、頼みが1つ。」
「誰か、私の…………私の名を………………」
「昔の……私の名を……………呼んでくれ……………………」
夜烏「俺は……知らない……。」
シェス「………………俺も無理そうだ。」
「彼は、知ってる…」
「彼は………………………………覚えてる。」
楔(彼…彼……誰でしょう?別のところから連れて来る…とか?)
夜烏(本当に、知ってる奴がいるのか?)
レツ(僕も、知らない。氷雪は……多分知らないかな。)
シェス(……………………駄目だ。心当たりがない。)
氷雪(…………知りません。私は、知りません。)
髏異「ん…」
髏異「…………。」
髏異「………………………。」
「………………知ってる。」
髏異「…………うん、知ってる。」
レツ「……。」
髏異「…………………………………おかえり、祝福の魔神。」
「…………あ、あぁ………私の………………私の…………」
祝福「ありがとう…ありがとう…君達は持ち場に戻れよ………私は……彼等を………送ろう……。」
序章最終話「さよなら、死凶の世」→←序章17話「禁区(1)」
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ