甘くて苦い、チョコレートのような。【wrwrd】 (ページ40)

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苦味39 ページ40

貴方side

やらないといけない事。

以前言い損ねた事

私は、文化祭後に今度こそトントンに気持ちを伝えようと思っていたのだ。

嫌われていようがどうでもよかった。

演技の練習に立ち会ってくれなかったのはもしかしたら私の事を嫌いになったからかもしれない

でも、ここで気持ちにケリを付けておかないとダメな気がしたんだ

『っ、トントンッ！』

私は初めて主人公補正に感謝した。←←

トントンは、グッドタイミングで教室に一人だった

「ん？どーしたんやA？」

『あの‥‥っ、私』

『笑わんで聞いてーや、？』

「お、おう？」

落ち着け。言うんだ私

『私‥‥、トントンの事‥っ、その、好き‥‥かも‥‥』

一瞬の静寂。私にはこの一瞬が1時間ぐらいに感じた

「悪い。俺、お前の事そういう風に見てなかった。」

やけにしっかりと私を見据えるトントン

『そ‥‥か、やっぱね～！そういうの興味無さそうだし～w』

「うるせえw」

『っ‥‥なんか、邪魔しちゃってごめんね～、じゃ、私帰るわ』

「おー、またな

演技、よかったで」

溢れ出そうになる涙を下唇を思い切り噛んで堪える

なんで、こんな時にそんな事言うの

小さく嗚咽を漏らしながら空き教室に駆け込む

声を押し殺し、泣いた。

わかってはいたんだ、でもいざ振られると涙が止まらなくて

「ん‥‥A‥？」

私の姿を捉える人にも気付かず、ただひたすら泣き続けた