甘くて苦い、チョコレートのような。【wrwrd】 (ページ16)

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甘味15 ページ16

貴方side

放課後、生徒会や女子の魔の手から逃げるべく、図書室へと足を運んだ。

『エミさん、やっぴっぴ』

エミさん、と呼ばれた色素の薄い茶色の髪にこれまた物腰柔らかそうな瞳のその男子生徒は、私を見つけるとふわりと笑って振り向いてくれた。

「あぁ、Aさん、こんにちは」

『あー‥‥ここめっちゃ落ち着くわ～‥

ここなら魔の手に追われることもないし、エミさん優しいしここ最高やんなぁ』

「そう、ですか‥‥」

少し窓の外の方へ視線をずらす。なんや、顔面凶器だから見たくもないってか←←

『私さ、青春したいんだよね』

「青春、ですか？」

青春。誰もが1度は憧れるだろう、人生が1番煌めく時期だ。

部活で勝つ、かけがえのない友人と過ごす

___愛する人を見つける。

おとぎ話のような、ファンタジックすぎると言われてもおかしくないようなキラキラした生活に私は憧れを持っていたのだ。

はいそこ、キモいとか言わない。

「青春は‥‥今のAさんではわからないものなのでは?」

『えっ、それどゆこと』

「普通は30代、40代になってから青春だと気がつくものなのではないでしょうか。

だから、今は青春とかそういう事を気にせずAさんが楽しいと思うことを存分に楽しめばいいのではないでしょうか？」

エミさん‥‥‥‥

惚れたわ。←←

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※エーミール達とはもう知り合っている設定でよろしくお願いします