甘くて苦い、チョコレートのような。【wrwrd】 (ページ12)

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甘味11 ページ12

貴方side

『生徒会長』

「グルッペンだ」

『グルッペン生徒会長、なぜ私だけを残したのでしょう？』

「お前に話があるからだ。A。」

そんなイケボで突然名前呼びするとかどんなご褒美っすか

『話、と言いますと？』

「分かっているだろう。生徒会に入るか、入らないかの話だ。

他の奴らがいるとお前自身の意見が聞けないからな。」

クク、と喉を鳴らし、じっと私を見つめる。その目はまるで面白い玩具を見つけた子供のような目だった。

例えどれだけイケボでも、どんなに子供のような目をしていても、答えは決まっていた。

『私自身の答えとしては、お断りさせていただこうかと。』

グルッペンの目が若干見開いた。余裕の表情は崩れなかったけれども。

「ほう、なぜだ？」

『単純ですよ、私の至福のネットライf…プライベートの時間をとらないでほしいからです。』

あと周りの女子の目が怖い。

「そうか」

グルッペンはそう呟くとゆっくりと立ち上がった。そして私と距離を詰めてくる。

危機感を感じた私は後ずさってしまう。おま、考えてもみろ、ボス感ヤバいやつに詰め寄られとんやで！？

とん、と背中に何かが当たるのを感じる。壁だなこりゃ。

その瞬間、だんっと音を立てて壁に何かが当たる。恐る恐る横を見るとそれはグルッペンの手だった。

『だ…大胆ですね…』

アホか私は