naive. (ページ3)

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受験が無事に終わり、帰ろうと準備をしていると

？「待ってぇーーーーーーー！！！！！！！！」

と声が聞こえた。私はその声を無視していると

「そこに居るさっき筆記用具貸してくれた子待ってー！！！！！」

………それ絶対わたしの事やん。

すると、さっきの彼が全速力で息を切らしながら走ってくる

大橋「良かった、間に合って…これ、貸してくれてありがとう」

「わざわざありがとうございます。試験は大丈夫でしたか？」

大橋「なんとか行けそう！キミは？」

「手応えはあります」

大橋「お！良かった良かった！！」

……さて、筆記用具も返して貰えたしそろそろ帰るとするか

「…それじゃあ、私はこの辺で」

大橋「あ！待って」

「？」

大橋「はい！これ、温かいココア。お礼にどうぞ」

「え、嫌でも、」

大橋「遠慮せんで！貸してくれたお礼やから」

「ありがとうございます、お金、」

大橋「ええって！律儀やな～(笑)」

そう言って笑顔を見せた彼になんだか胸が鳴って顔を逸らした

大橋「良いこと思いついた」

「え？」

大橋「代わりに名前教えてくれへん？こうして出逢えたもの運命やし」

「ああ、Aです。馳A」

大橋「Aちゃんか！！僕は、大橋和也っていいます！！！よろしくな」

「よ、よろしくお願いします」

ふふ、と笑うと彼はハッと何かを思い出して

大橋「やべっ！そろそろ帰らな、じゃあまたな！Aちゃん」

「はい、また」

ばいばーいと手を振りながら去る彼は、「入学式で会おうな～！」と見えなくなるまで叫んでいた

…まだ合格すらしてないのに

「大橋くん、か」

彼から貰った温かいココアはその名前と共に私の心を暖かくした。

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