検索窓
今日:9 hit、昨日:48 hit、合計:9,245 hit

夢のつづき ページ35








目を開くと、もう外は暗かった。




かなり長い時間寝てしまった。






それに、すごく長い夢を見ていた気がする。



もう内容は覚えていないけれど。





不意にある人のことを思い出す。





そうだ、確かその人の夢を見ていた。幸せな夢。







多すぎる部屋を一つ一つ確認して回るけれど、どこにも居ない。



出掛けたのかもしれない。



そう思うけれど、嫌な予感が胸をよぎる。




勢いよく最後の部屋の扉を開けると、



そこには、縁側に腰掛け、うたた寝をしている彼がいた。




安堵しながら近づくと、すやすやと寝息をたてている。





こんなところで寝ていたら風邪をひくのに。



そう思って起こそうとした時、この光景や気持ちに既知感を覚える。




「童磨さん。起きてください。こんなところで寝てたら風邪引ますよ。」




気のせいだろうと思い直し声をかけると、ゆっくりと目を開ける。



「A」



優しく、私の名前を呼ぶ。




「…俺は風邪なんかひかないよ」




「またそんなこと言って…早く来てください!」





やっぱり、彼とこんな会話をどこかでした。




…夢、だったかもしれない。


昔見た夢に、よく似ているんだ。


夢の中ではここで終わってしまったけれど、


今は夢じゃない。





「はいはい、」




呆れた様子で私の手を取って立ち上がり、私の前歩く彼も、私も、確かに存在している。





「ねえ、童磨さん」



「ん?」




殺しも、


鬼にもしないで、


私を大切にしてくれている彼を思う気持ちを、もう私は間違いだとは思わない。




だから、そっと




「愛してます」




ずっと言えていなかった、あの日の夢のつづきを。





end

あとがき→←現夢



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
65人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 童磨 , 時透無一郎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

寺乃(プロフ) - 小姐さん» ぜひ見ていただけると嬉しいですー!✨ (9月20日 19時) (レス) id: db666116fc (このIDを非表示/違反報告)
小姐 - 新作だー!!絶対、見まーすっっっ!!^ ^ (9月18日 18時) (レス) @page3 id: d47bf1e932 (このIDを非表示/違反報告)
寺乃(プロフ) - ほしいも(*^^*)さん» ありがとうございますぅぅぅ!!頑張りまっす! (9月17日 16時) (レス) id: db666116fc (このIDを非表示/違反報告)
ほしいも(*^^*)(プロフ) - 新作おめでとうございます!!応援してますぇぇぇぇ (9月16日 19時) (レス) @page2 id: 88768a4726 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:寺乃 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Mui08081/  
作成日時:2023年9月16日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。