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その日、夢を見た。
懐かしい夢。
童磨さんと2人で暮らしていた頃の夢。
夜、雪の降る中縁側で童磨さんが柱にもたれて眠っている。
普段見せることの無い無防備な格好に、クスッと笑ってしまう。
どうしようもなく愛おしく感じてしまい、近づいて額に口付けをおとす。
わっ、何してるんだろ私。
急に我に返り、羞恥心が襲ってくる。
でも、童磨さんは気づいていないようですやすやと気持ちよさそうに眠っている。
『童磨さん』
呼びかけると、ゆっくりと目を覚ます。
「ん?どうしたんだい?」
『冬にこんなところで寝ていたら風邪引ますよ。あっちの暖かい部屋に行きましょう』
「俺は風邪なんか引かないから心配しなくて大丈夫だよ」
そう、私の髪を撫でる。
いつまでも子供扱いしてきて。
こっちは本気で心配しているのに、のらりくらりと躱す。
そんな童磨さんにだんだん腹が立ってくる。
『またそうやって言う…早く行きますよ!絶対風邪引きますから!』
怒っている私を横目で見て、はいはい、と笑う。
昔に戻れたような心地がして、
この日々が、いつまでも続いて欲しいなんて
願ったところでこれは夢でしかなくて。
暗い部屋で1人、目を覚ました。
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寺乃(プロフ) - 小姐さん» ぜひ見ていただけると嬉しいですー!✨ (9月20日 19時) (レス) id: db666116fc (このIDを非表示/違反報告)
小姐 - 新作だー!!絶対、見まーすっっっ!!^ ^ (9月18日 18時) (レス) @page3 id: d47bf1e932 (このIDを非表示/違反報告)
寺乃(プロフ) - ほしいも(*^^*)さん» ありがとうございますぅぅぅ!!頑張りまっす! (9月17日 16時) (レス) id: db666116fc (このIDを非表示/違反報告)
ほしいも(*^^*)(プロフ) - 新作おめでとうございます!!応援してますぇぇぇぇ (9月16日 19時) (レス) @page2 id: 88768a4726 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:寺乃 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Mui08081/
作成日時:2023年9月16日 16時