夢のつづき【鬼滅の刃】【童磨】 (ページ22)

今日:14 hit、昨日:33 hit、合計:9,202 hit

＿ページ22

･

いつまで待っても、痛みはやってこない。

ゆっくりと目を開けると、化け物は消えていて、

代わりに、刀を持った、長い髪の少年が立っていた。

「大丈夫？」

「…は、い」

あんな化け物を涼しい顔で倒してしまうなんて。

驚きと恐怖で動けなくなっている私に手を差し伸べる。

その少年は、名前を時透無一郎と言った。

それからしばらく経った。

連れられてきた場所がどこか分からなかったし、

童磨さんのところに帰ろうと思ったけれど方向音痴すぎて場所が分からなくなってしまっていたので、

童磨さんの家を探しながら、

鬼殺隊に入り、鬼の討伐をした。

住む場所は無一郎さんが手配されてくれた。

無一郎さんは私に必要最低限しか干渉して来なかった。

興味が無いんだろうと思っていたけど、他の人では気づかないような、些細な私に気遣いをしてくれて、

居心地が良かった。

ずっと、こうしていたいと思った。

でも、その反面家に帰りたいという思いも強くなっていく。

童磨さんの顔が見たい。

＿＿心配されているだろうか。

でもあの人のことだ。

いつも笑顔を称えているようで実は冷たいところがある。

きっと私が居なくなっても普通に生活しているだろう。

そう思うと、それでいいはずなのに、何故か胸が苦しくなった。

それから一年ほど経った頃だっただろうか。

白橡色の髪と、虹色の目を持った鬼＿＿

童磨さんと特徴が一致する鬼がいると情報が入ったのは。