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夢_1 ページ3

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昼、陽の光が当たらない部屋で頬ずえをつき、信者が来るのを待っていると、なんだかウトウトしてくる。





少し眠ろうかな…




座ったまま目を閉じた。











気づくと、雪が降っている街に立っていた。




ああ、夢か、と気づくが、そのまま足を進める。






ここ、なんだか見覚えがあるな…




確か、ここは、Aと初めてであったところだったか。





確かこの先の建物の隣で蹲っていたのを、俺が助けたんだった。




行ってみるとあの時と同じようにAが居た。




薄着で足は何も履いていなくて、霜焼けで赤く腫れている。でも真っ赤。




そういえば出会った頃は、まだ幼く五、六歳だった。


親に捨てられたと言っていたっけ。







「大丈夫かい?」



優しく声をかけると、



顔を上げて、不思議そうに俺の顔を見る。




…本当に、当時の光景と変わらない。





寺院に連れて帰り、体を温めるように言い、暖炉の日をつけようとする。




暖炉に近づくと、普通に熱さも感じる。



不思議な夢だ。



『あのっ!』



「ん?」



振り向くと、急に暖かいところに来たからか顔と耳を真っ赤にしているAが俺の手を握って言う。



『…あの、ありがとうございます。でも、私もう大丈夫なので帰ります』




「この雪の中、夜中に返せないよ。今日はゆっくり休んでいって。それに帰る宛てもないんだろう?」




『…』




黙って俯くAに、ニコニコと微笑んでみせる。




「俺の名前は童磨。君のように身寄りのないこを匿ったりもしてる」





『童磨、さん。私はAです。本当にありがとうございます』




うん、と笑顔で言った時、ちょうど目が覚めた。

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寺乃(プロフ) - 小姐さん» ぜひ見ていただけると嬉しいですー!✨ (9月20日 19時) (レス) id: db666116fc (このIDを非表示/違反報告)
小姐 - 新作だー!!絶対、見まーすっっっ!!^ ^ (9月18日 18時) (レス) @page3 id: d47bf1e932 (このIDを非表示/違反報告)
寺乃(プロフ) - ほしいも(*^^*)さん» ありがとうございますぅぅぅ!!頑張りまっす! (9月17日 16時) (レス) id: db666116fc (このIDを非表示/違反報告)
ほしいも(*^^*)(プロフ) - 新作おめでとうございます!!応援してますぇぇぇぇ (9月16日 19時) (レス) @page2 id: 88768a4726 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:寺乃 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Mui08081/  
作成日時:2023年9月16日 16時

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