成長日誌 (ページ22)

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耳ページ22

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｢みやび、｣

数年ぶりに出した声は寒さのせいか震えていて、みすぼらしかった。

何年かぶりに友人と偶然再会した。彼女は雅といってずっと憧れの人だった。
再会したのはいいものの、子供の頃からあまり耳が良くなかった私はもう耳は聞こえなくなっていた。

もちろん、補聴器なんて意味は無いくらいには

耳が聞こえなくなるというのは本当に不便だった。ろくにそのに出ては買い物に行けないし、相手が何を話しているのか文面ではないと分からないから。

白髪に左右色が違う目。周りから見ればおかしな人だろうと思われているだろうか。街中を歩くとみなが私の容姿について陰口を言っている気がするという思い込み(呪い)が私から離れなかった。

そんな私を受け入れてくれたのが彼女で、私の憧れとも言えるのだ。

だが彼女も不幸なことに声帯を失ったらしい

ここで会ったのも何かの縁だし、少しだけ家に寄っていかない?

長い間互いを抱きしめた後、聞いてきた。お言葉に甘えて着いていくことに。

ここまで書いて力尽きた。
また書きたくなったら書く。