茶 ページ1
あんずside
暖かな太陽と鳥の鳴き声が響くこの縁側では同じ柱の 麦蛾 こむぎ とお茶をするのが日課。
但し休みが被ったら、の話だけれど
私がお茶をたててそれをこむぎが飲んで感想を伝える、というのが私たちのお茶会
私がどんなお茶をたててもこむぎは嫌な顔せず飲んでくれる それがどんなに嬉しいことか
「ご馳走様、今日の茶も美味しかった…」
「ならよかった、お粗末様でした。」
飲んだ後、しっかり感想を伝えてくれるのが彼女のいい所。時々「茶の葉変えた?」なんて聞いてくるから本当に鋭い
この後は最近の報告とか鬼の出現場所とかの情報を共有する
彼女はしっかりと鬼の体質を見ているから本当に尊敬する
まあ、私の方が柱就任早いんだけど…こういうとこは負けてるって思うな
でもそれを言うとこむぎは絶対「違う、あんずの方がすごい」って言ってくる
何処か凄いの?と探ると 少し考えた仕草をしてから、
「茶…、つくれるところ」
と言ってくる
茶は好きなのに茶はたてれないところが彼女の不器用で可愛いところだ
それには笑いが耐えきれず、くすくすと笑うと「笑わないでっ」とおどおどした声が返ってくる
そんな彼女とのお茶会も潮時だそうで、これから任務らしい
任務へ行く前に私に伝える言葉は必ずこれ、
「また、茶飲ませてね」
だ。それに私は
「うん。何時でもたてるよ!」
と二つ返事で返す
彼女が見えなくなった時にはもう次の茶の案出さないとなあ…
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は?なにこれ何をしようとしたんや僕。
こむぎちゃんが可愛いってこと伝えたかったんやな!!!そうか!!!
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作者名:むぎこ | 作成日時:2020年5月21日 20時