明日に向かって手を伸ばせ

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ねぇ、諦めないでよ。ちゃんと。
海の見える穏やかな街で育った、自分の本当をずっと隠し続けた少年




俺、ずっと待ってんだから。



早く、早く、俺の元に来て。
俺の事を見つけて。

本当だったら、もっと早く出会いたかったんだから。





｢キセキは起こったよ、本当に。｣




｢あの頃の僕らへと、教えてあげたい｣




隣で呟かれた声に反射的に顔を向けると、眩しそうに手をかざす君がいて。

あぁ、なんかデジャブだなぁって泣きたくなった



｢うん、こんな景色を見れるなんて思わなかった｣



誰に言うまでもなくポツリと落とすと、くしゃっと頭を撫でられた




｢ちょっと、！
崩れるんだけど！｣



｢会えてよかった、本当に。
君に会えて、一緒に生きてよかった｣


｢…俺は、もっと前に会ってたけどね。｣




きょとんと首を傾げた彼に、分からないならいい。忘れてるならそれでいい。と置いてけぼりにして踏み出した




｢ほら、早く行くよ！
やっと探してたものが、手に入ったんだから｣




後ろでわいわいと何か言ってる声が聞こえる

その手を引いたのは俺で、俺に手を伸ばしたのは君




｢俺も、お前がいてくれてよかったって思うよ｣





だから早く、自分の気持ちに気づいて。

俺の隣にきて。




もっとはやく、俺たちは出会えたんだから。

さようなら、大嫌いです→←・

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