・ ページ35
＿＿＿＿
それから数ヶ月経った日、薮くんは返事をしてくれなくなった
どんなに話しかけたって、どんなに起こしたって目を開けてくれなくて。
俺の機械的なサーバーは訴えてた
薮くんの体温が低いことも、息が浅いことも。
薮くんに出会って教えてくれた｢死ぬ｣ということが、薮くんに起こってることも。
でも俺の心はその選択を必死に否定してるんだ
そんなことない、そんなことないよ
薮くんは寝てるだけ。
しばらくたったら俺にまた話しかけてくれる。
それからいっぱい素敵な話を聞かせてくれて、俺の頭を撫でてくれる
おかしいよ、エラーかな。
薮くん、治して。
俺、壊れちゃったのかも。
感情と判断が一致しないよ。
どっちが壊れたのか教えて、この現象はなんなのか俺に。
｢ユウ、ト…｣
｢、なに、？｣
薄い意識の薮くんに呼ばれてベットの近くに座れば、出会ったときのように頭を撫でてくれた
あの頃の強さはなくて、撫でたと言うより触ったのかもしれないけど。
｢いい子、いい子
俺のたから、もの｣
｢うん、おれも、、
俺も大事だよ、｣
俺の頬を滑って落ちていった腕は二度と動かなかった
数秒前に聞いていた声も、もう聞くことはないのだとサーバーが判断した
目に焼き付いているあの笑顔ももう見れないのだと心が言っている
認めたくない。
心が寂しいと辛いと悲しいでいっぱいで。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 71人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あい - いつも読ませていただいています！伊野尾くんと薮くんの絡みが読みたいのでその二人のお話をリクエストさせていただきます！ぜひよろしくお願いいたします。 (2020年7月15日 1時) (
レス) id: b71f46fd02 (このIDを非表示/違反報告)
トヤ(プロフ) - ゆーみんさんの小説、いつも楽しく読ませていただいています(*^-^*) リクエストなのですが、ゆとやぶのお話が読みたいです…！もしよろしければ、お願いします…！ (2020年7月13日 4時) (レス) id: f00182d8f0 (このIDを非表示/違反報告)
ひかにゃん(プロフ) - はじめまして！いつも楽しく読ませてもらってます！君と僕との約束二回更新になってますがいいんですか？？流し見しただけですが内容が同じなので… (2020年7月12日 19時) (レス) id: e8775be928 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆーみん | 作成日時：2020年4月13日 1時
