明日に向かって手を伸ばせ

☆宇宙に願いをかけた☆ ~ybyt~ ページ32

リクエストで書いた作品には題名に☆をつけますので、ご参考までに！

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多分俺は望まれてなかった



誰のためにもなれなくて、この鮮やかな世界を見てすぐ電源を切られたように


俺の世界は真っ暗になった





｢よし、完璧…｣



真っ暗な世界が終わった時、俺は2度目の人間に会った



その人は目を開けた俺を驚いたように見つめたあと、ふにゃりと心底嬉しそうに笑ってそれから心地の良い声で声をかけてくれた



｢おはよ。
良かった、完全に壊れてなくて。｣



｢おはよう、ございます…｣



一番最初に見た人間と同じように彼は白い服を着てて、ああ俺、また失望させちゃうな。と諦めた



｢大丈夫？おかしいとこない？｣



｢あ、はい…｣



｢あれー、、ちょっと待ってね｣



パチパチとパソコンに向き合ってキーボードを叩く人の背中を見つめながら、起き上がると｢そっちの布団いってもいいよー｣と声をかけてもらった



初めて目が覚めた時のように真っ白で何も無い研究室にいるのかと思えば、見渡せば人の家らしかった


書類が散らかっている机に、見たことの無い家具たち



なんで俺、こんな所にいるんだろう


あの後すぐにシャットダウンされたはずなんだけど…




｢んぇ、まだそのいたの？
痛くね？｣



｢いや、、別に…｣




｢あれ、異常なかったんだけどな…
君は心のある機械でしょ？

言ってくれなきゃミスったかと心配になるからさ、遠慮なく言って。｣



頭を優しく撫でられて、心地がいいと
あるはずなのに使ったことの無い｢心｣が動いた

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