明日に向かって手を伸ばせ

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ワイワイ、ガヤガヤ。


この空気に置いていかれる俺。
隣に、薮はいない。



迎えた文化祭当日。


俺にとっては地獄のような土日だけど、みんなは生き生きとしててよくわかんないなぁってため息



今年はどこで休んでようかな。
この日ばかりは何処も彼処も人でごった返していて、過ごしにくいったらありゃしない




のろのろと人の少ないところを探しに行こうと歩き出すと、前から来る楽しそうな集団


うわっ、と声が出そうだったけど制服の上からつけている腕章が目立っていて、一瞬で生徒会メンバーだと悟った

プラカードを持っている薮の後輩…もとい大ちゃんと他数名で会場の整備と見回りをしてるらしい


その集団の真ん中で100円で買えるようなメガホン片手に

｢安全には気をつけて、楽しみましょー！
あ、入学希望者は生徒会で学校案内も行っているので声掛けてくださーい！｣

と嬉嬉として呼び込みをする生徒会長




生徒会もご苦労なこった、と横を通り抜けようとしたところで空気の読めないやつに捕まった



｢あっ、伊野ちゃん！
どーお？楽しんでる？？｣



｢楽しいと言うより、疲れてる。｣



｢えー、、まだ始まって1時間もたってないよ！
伊野ちゃん、今年こそ後夜祭も残ってよー？｣



大ちゃんはまだまだ元気そうだね、と口に出したか態度で読み取ったのか｢薮ちゃん、俺たち向こうで呼び込み行ってくるね！｣と後輩を何人か連れて階段の方へ消えていった

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