The only woman in the group -2-

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ガチャっと鍵が開く音がして、控えめに誰かがただいまと言った。

ぴょこんっ！と耳としっぽ画生えたように反応したテテオッパに行ってあげてください。と声を掛ければ、パタパタ玄関へ駆け出した。


みんな、喜んでくれるかな？
美味しいって言ってくれるかな？

元々下準備していたということもあり、後はほんの少しだけ。

サラダとか簡単なものはもう出来上がっているし、お肉も焼くだけにしてるし。
デザートに買ってきてるアイス、みんな同じ味。

バイトが出来るわけじゃないし、練習生の間きちんと稼げるわけじゃない。
親からの仕送りなんてものはほとんどないし、生活費として渡されているものじゃ、こんなの作れない。


今まで貯めていた貯金を少しばかり切り崩して、テテオッパと頑張ったから。


美味しいよって
頑張ったねって
料理出来るようになったねって

褒めてくれたりするかな。


ワクワク期待で膨らむ胸はドキドキと脈打つ。



JM「なんで先帰ったわけって聞いてんの！！」

TH「だからやらなきゃいけないことあったの！
勝手に帰ったのはごめんって思ってるけどッ！！」

JM「Aと？
何してんの？2人していっつも先帰ってさ。
自主練もしないし、作詞だってしてないよね？！」



期待してた筈だった。
扉を挟んだ向こう側、2人の喧嘩が聞こえた。



違う、こんなの、望んでない。

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