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そこで自分の名前が出てきた事へただ驚きだった。
なぜ。と言われても、私たちは何も聞かされていない。
勝手に想像して、注目度を集める為かな。とか思っていたけれど、それは結局のところ私たちの推測でしかなくて。
ヒントもなにもない状況で導き出した答えは無だった。
首を傾げる私たちに、PDも周りのスタッフ達も呆れ顔。
『誰が欠けようとAで埋めることが出来るはずだから』
誰かがそう口走る。
そっちへ顔を向けるとそこには私たちのレッスンを全て管理しているトン先生だった。
先生にはあながち間違いではないであろう噂が飛び回っていた。
裏でPDに色々吹き込んでいるだとか、権力はPDよりもあるだとか。
実際、たまにPDと同じような扱いを受けているのを目にしていた。
『Aは全てに置いて得意、何よりもその声域は武器にもなる。
そんな奴がいるって言うのにみんなで、補ってる?
それは違う、Aさえいればどうにかなるんだよ』
フッと嘲笑うように私たちをみる彼に、苛立ちが募る。
それと同時になんとも言えない感情がグルグル心を掻き乱す。
「……私は結局、誰かの穴埋めのためにココにいると。
そう言いたいんですか」
先生は答えなかった。
ただその沈黙は確実に肯定を示していた。
吐き気のような、何かが喉に迫り来る感覚に襲われた。
まるでユンウが目の前に現れたような、そんな錯覚まで引き起こす先生のニタリとした笑顔。
なんの為に。
私たちをここまで追い詰めるんだ。
誰のために。
ジミニオッパを闇に落とそうとするんだ。
尽きない疑問とのし上がってくる吐き気。
思わずしゃがみ込んだ時、ふと見えたのはナムオッパの強く握られた拳だった。
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とあるA(プロフ) - るるさん» ただいま誤字脱字の修正中でして……明日にでも全体公開にさせて頂くつもりですので、暫くお待ちください。 (2019年8月22日 20時) (レス) id: fa0276d033 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 第3章読みたいんですが、、パスワードがいりますよね、? (2019年8月22日 15時) (レス) id: d7b9673173 (このIDを非表示/違反報告)
ucky7(プロフ) - 絶対オチ無し! (2018年7月15日 23時) (レス) id: 9740a3e687 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - テテオチでお願いします! (2018年7月12日 7時) (レス) id: ed863df02b (このIDを非表示/違反報告)
マーマレード - オチありで!テテがいいです!! (2018年7月8日 22時) (レス) id: 54732c344b (このIDを非表示/違反報告)
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