The only woman in the group -3-

JK ページ2

ダンスのレッスン中。
転んでしまったヌナに手を伸ばすも、それは受け取ってもらえもしない。


傷ついたりしない。


分かってるんだ、ヌナがなんでそうやったかくらい。
分かってても何もしてあげられない。

俺達がいくら声を上げようと、ヌナがいくら叫んでも、世間の人には届かない。


ありもしない噂に、俺達やヌナは我慢することしか出来なかった。

精一杯歌えば、踊れば届くって思ってた。
でも届かなかった。

俺達の頑張りとか、デビューまでに起きた喧嘩とか。
いろいろ乗り越えて今ここにいるって、そんなことが全部届かないまま、じんわりと消されたみたいに。


少し前までは騒がしかったご飯の時間。
みんながみんな考え込んで、静かにその時間は流れていた。



「ご馳走様でした」



1番に部屋を出るのはヌナだった。

俺とユンギヒョンの間に置かれたヌナの食器。
そこにはヌナとジニヒョンが作ったご飯がほとんど残っている。


デビューしてからヌナの食欲はなくなった。

ご飯を食べてから真っ先に向かうのはトイレ。
それが何を意味するかなんて全員分かっていた。

無理はさせたくない。

唯一無二のヨジャを気遣う心は誰だって一緒だった。



JN「やっぱり……食欲なんてないよね」



悲しそうな顔をしながら、自分の食器とヌナの食器も持ってキッチンへ入っていくジニヒョン。


誰だよ、こんな顔させるの。
誰のせいだ、ヌナが日に日に痩せていってるの。
誰だ、俺達を批判するの。


はっきり見せてはくれない匿名ばかりの言葉。
その言葉に俺たちはことごとく堕とされていった。

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