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バーボンsaid ページ25

DJの暗殺に失敗した、と言う情報はすぐに入った。

組織のある部屋でレディと二人きりでいる。
自分の隣にいる彼女は何か思案する様に考え込んでいた。
「珍しく考え込んでいますね?」
そう言って彼女の顔を覗き込んだ。
レディ「珍しくって…私をなんだと思っているのかしら?」
と不本意そうな表情を浮かべるが、そんな彼女を前に頬が緩む。
「ふふ。いえ、貴方なら直ぐ行動に出ると思いますし、貴方がそんなに悩むほどのことがあるのかと疑問に思ってますよ」
そう言ってウィンクをすると、レディは目を逸らし、ほんのり頬を赤らめた。その仕草が可愛らしくて、微笑ましく思う。
「?どうかしたんですか?」
レディ「…いえ、何でもないわ…ねえ、バーボン。あなたイーサン・本堂ってご存知?」
「ええ。知ってますよ。キールが始末したって言うCIAの諜報員ですよね?」
一瞬彼女が何故そのことを訊ねたのかわからなかったが、直ぐに察した。
キールについて調べているのだと。だが、イーサン・本堂について聞かれたのは少々驚いた。
「それがどうかしたんですか?」
レディ「いえ。なんでもないわ。それよりあなた最近なにか探り始めたって言ってたわよね?」
話題を変えたなと思い思わず心の中で苦笑してしまった。
「ああ。そんなこと言いましたね…ただ本格的に動くのはキールを奪還した後でしょうね」
レディ「何故?」
「…ベルモットに協力を求めてられていることがあって」
レディ「協力?」
「ええ。まあ内容は、シェリーに関してですよ」
シェリーに関しては彼女に伝えておいた方がいいだろう。
レディ「何故?…あっ!…そう言うことね…」
彼女は何か察することがあった様子で呟いた。
「何か察することがある様ですね」
レディ「ええ。まあ」
「いいんですか?僕がシェリーを見つけても」
レディ「…だってあなた殺さないでしょう?必ずゼロに連れて行くのでしょう?」
と、こちらの意図を見透かした様な目でこちらに目を向ける。
「!ふふ。さあ、どうでしょう」
そう言って彼女に微笑む。
その通りですよ、と言う意味も込めて。
彼女はその笑みで十分よ、と言いたげな表情を浮かべた。
レディ「さあ、忙しくなりそうね」
と言って彼女は席を立つ。
「ええ。そうでしょうね」
だが、急に不安になり気が付いたら、レディ!と呼び止めていた。
「呉々も気をつけて下さい」
一瞬戸惑った様な表情を浮かべたが直ぐに
レディ「ええ。ありがとう。大丈夫よ」
と言って出て行った。

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作者名:サクラ | 作成日時:2018年3月9日 10時

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