Half step【3】 (ページ28)

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だれ？こんなに朝っぱらから、

しかも恐らくこれは、ドアフォンの方。

出ないからかもう一度鳴らされて。

ストッキングだから、フローリングの床で滑って転びそうになりながら、走って行き

半ばイライラしながら、ドアを開けた。

「あの、たぶん人違いですけど！」

あいにく、私には月曜の朝、1週間で1番忙しいと言っても過言ではない時間帯に訪ねてくる知り合いはいない。

階違いかなんかだろうと思って、閉めようとすると、

「…こっわ。1言目がそれ？」

閉めようとしたドアをもう一度開くけど、ドアガードを忘れていて、ガゴーンと耳障りの悪い音が響く。

「は！？なんで！？！」

急いで再び開く

「大吾、やんな？」

「そうやけど。」

朝の白い光の中、相変わらず黒い服装の大吾が立っていた。

「ちょっと待って！」

「…なに？」

「『なに？』って…
こっちは聞きたいこといくつもあるってのに、」

東京にいたんじゃないの？から、
なんで私の家知ってんの！？とか、

「なにが？」

「本気で言っとんの？そんなん聞かんでも！」

「言ってくれなわからん。」

なにか、変やと、直感的に感じた。

なんでやろ…

「だいご…？」

「…なに？」

「Aちゃん？」

一時的に抜け落ちていた人のことを思い出した。

洗面所の方から声が聞こえたかと思うと、

「…は？正門いんの？」

「え？…大吾？」

正門くんも私と同じくわけがわかっていないのか、なにか聞きたげな顔をして部屋に戻ってきた。

「あ、なるほどね。」

そう呟いた大吾の目線を追うと、正門くんの足元に広がってる私の部屋着で。

急いで腕の中に隠す。

「…違うから！着替えてただけ！」

「別にええけど。隠さんくても、」

「なわけ！！それより大吾、」