Half step (ページ37)

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「おつかれぇぇいぃー！！」

そう言って、集団がぞろぞろ店に入ってきた時は

大学生か？
…そういえば、佐倉ちゃんにここ紹介された時に、学生グループがいたとか言ってたなぁ、

ぐらいにしか思ってなかった。

「今日も小島あれやばかったで！」

「なにが？」

「なにがって、めっちゃ斗亜嫌がってたやん！」

ん？
今、斗亜って言った？？

そう思って、バッと振り向くと、ここのReservedの札を端に寄せる手が目に入って

なんでなんでなんで！？！

今日いつもより人数多いし！！

キーボードの小島くんを筆頭に

Lazy boysメンバーが数人ソファ席でくつろいでいた。

「あれ、？」

「なによ、大晴」

どうやらベースの福本くんに気づかれたしまったらしい

「あの人さ、大吾くんの…」

バレる？ここで！？

「俺がなに？」

と思っていたところに現れる、西畑大吾

「あ、大吾くんまっさんお疲れっす！」

いい感じで話題が逸れたな…と思って横目で確認すると、今日も真っ黒なファッションの大吾と

黒のギターケースだろうか？を背負った正門くんがいた。

先ほどは気づいてなかったけど、ソファでくつろぐ小島くんらの足元にも黒いケースがいくつか転がっていて、

うわぁ〜バンドマンっぽい

なんて、ちょっとテンション上がる。

正門くんがギターケースを背負ってるとなんかちょっと幼く見える。

リュックみたいに、ベルトが２本付いていてそこに肩をかけるけど、ギターのヘッドの方が彼の頭よりも高い位置になる。

これなら、遠くにいてもすぐに見つけられそう。

…って、つい梅田の人混みを歩く彼を想像してしまった。